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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 〜運命の先へ〜
第25話 「疾風vs武神」
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何とか斬りかかろうとする一夏をヒラリとかわし、空いた背中にすかさず展開した五五口径アサルトライフル『ヴェント』を撃ち込む。終止余裕を持った戦いを見せたシャルルの文句なしの完勝だった。

「お疲れ様、一夏。近接のみの機体なんて初めてだから勉強になったよ。ありがとう。」

明らかに本国での訓練より歯応えなかったろうに、本当に紳士だなぁ。まあ、一夏には良い経験になったはずだ。近接に偏りがちな箒や鈴、狙撃一辺倒なセシリアと違い、両面をカバーできるシャルルは練習相手には打ってつけだ。3人と違って物腰も柔らかいし、一夏とかなり相性が良いだろう。




「シャルル、連戦ですまないが頼めるか?」
「もちろん。僕が頼んだことなんだから、断る理由はないよ。」

せっかくだし本気でやろう。そう思った零は最初から『月詠』を展開した状態で定位置に着く。なかなかの手練れが相手だからか、いつもより楽しそうである。

「いくぞ。」

零は瞬時加速を用いて急接近しながら『煌閃』を連射する。シャルルは冷静にシールドでビームを防ぎながら後ろに下がって距離をとろうとするが、《武神》の機動力を見誤ったようだ。零はすかさず懐に飛び込むと『素戔嗚』に換装して『天羽々斬』を展開、袈裟に斬りかかる。

「速いね!でも・・・!」

それを回避したシャルルはなんと六二口径連装ショットガン『レイン・オブ・サタデイ』を展開、ゼロ距離で放つ。これには流石に零も驚いた。

「マジか・・・!?」

如何に彼にとって回避が得意分野とはいえ、目の前で散弾をばらまかれては堪らない。『素戔嗚』の加速力を利用して一瞬で上方に避難したが、数発足に当たってしまった。

「良いねぇ・・・。」

思わず人格が変貌しそうになるが何とか我慢する零。セシリアの時は手の内が分かっていたから最初から楽しんでいたが、シャルルの場合はまだ見切れていない。理性を奮い立たせろ。耐え忍んで完全に掌握するんだ。そう自分に言い聞かせる。

「よく避けたね。まだまだ行くよ!」

シャルルの接近を阻むため、彼は再び『月詠』に換装、ビームスナイパーライフル『星崩』を展開して狙撃を始める。セシリアほど単純な狙撃はしていないはずだが、シャルルは器用にシールドを使って防ぎつつ近接ブレード『ブレッド・スライサー』を構えて接近の機会を窺っている。

「これは・・・。」

近づいては離れ、離れては近づく。この一連の流れを繰り返すうちに零はある特徴に気づいた。シャルルは格闘戦の最中にタイミングを見計らってゼロ距離射撃を行うが、距離を離すと射撃を牽制程度に留め、却って『ブレッド・スライサー』を構えて追い縋ってくるのだ。要するに、格闘と射撃の判断があべこべ。これによって射撃と格闘の判断がしにくい一定の
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