第五話「女子高なんてナンボのもんじゃ!!」
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た。
「ああ……確か、織斑君だったね?」
「はい! 男子は俺一人だけかと思ったけど、他にも鎖火さんが居てくれて心強いです! あ、俺のことは一夏って気楽に呼んでください」
「じゃあ、俺も狼でいいよ?」
「じゃあ、狼さん。やっぱ、一人でも男がいると安心できます」
「そ、そんなでもないよ……俺はそんなシッカリ者じゃないし……」
「でも、俺より人生長いですし、頼りにしています! あの……失礼ですけど、おいくつですか?」
と、彼は恐る恐る尋ねてくるが、俺は別に気にしない様子で堂々と年齢を答えた。
「ああ……確か、最近になって二十歳になったっな?」
「あ、タバコとか吸われてます?」
「いや、興味ないな? 知り合いは吸ってるけど……」
「じゃあ、お酒は?」
「ああ……それなら十六のころからコッソリね?」
「へぇ〜? 俺も、コッソリやってみようかな?」
その後も一夏と雑談を続けた。最初はイケメン男子だからナルシか何かかと思っていたが、別にどこにでもいる好奇心旺盛な普通の青少年であった。
「初めての飲酒デビューは、缶チューハイから始めほうがいい。いきなりビールから始めても味がわかるのは時間がかかる」
以前、社会に出ていた頃の経験を一夏に話していた。それと飲酒デビューのことも。
ま、彼なら俺よりもいい仕事に着けそうだから、俺みたいなニート人生は歩まないとは思う。
もちろん、お互いの紹介も話した。流石にリベリオンに入っていることは言わなかったが。
「……でも、俺って結構頼りないよ? 仕事も続かないわ、就活野郎になるわで……」
「俺だって、狼さんと同じ不器用な性格ですよ? いろいろとドジ踏むし、等辺僕だし……」
「学生のころから自覚があるなら社会へ出ても逞しくやっていけるよ?」
「まぁ……何はともあれ、三年間よろしくお願いします!」
こうして、入学早々俺に良き弟分ができた。
一時間目、その授業はISに関しての基礎知識に関する授業である。
「やっべぇ……!」
まさか、ISの参考書がこんなに分厚い書物になっていたとは思いを寄らなんだ。ちなみに一夏も俺と同じ境遇にあるらしい。
「……で、ここで何かわからないところはありませんか?」
副担任の真耶がそういうと、真っ先に手を上げたのは一夏だ。
「はい、織斑君?」
「全部わかりません!」
「え!?」
真耶は当然驚く。
「織斑、貴様入学前に読むようにといって渡されていた参考書はどうした?」
見かねた千冬が一夏へ歩み寄る。
「参考書……ああ、あの分厚いやつ? それなら捨てたかも……」
刹那。バシン! と風を切る音と共に一夏の頭上へ出席簿が振り落とされた。
「もう一度再発行させる。一週間で覚えろ?」
「え!? あんな分厚いのを一週間で!?」
「覚えろ」
千冬の眼力に負
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