第五話「女子高なんてナンボのもんじゃ!!」
[5/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
かってしまった。
「い、いてて……あ、すみません! 大丈夫ですか!?」
俺はとっさにぶつかった相手に歩み寄って詫びを入れた。
「あ、ああ……俺の方こそ悪いな?」
ぶつかった相手は、俺よりも大柄で太った青年だった。しかし、温厚で優しそうな顔をしていて俺はホッとした。相手がチンピラみたいな奴だったらどうしようって思ったぜ……
「大丈夫か? 清二」
すると、清二と呼ばれるこの太った青年の後ろからまたもう一人彼と同い年に近い青年が来た。
大柄な体系の青年とは違って、ヒョロッとした細い体をした青年だ。
「ああ、俺は大丈夫だけど……」
「ん、アンタ……確か、練習場で蒼真の兄貴と一緒に居た……?」
すると、細い青年は俺を見てジロジロと宥めた。
「ああ、零を展開することができたっていうあの!?」
思いだしたかのように手を叩いて細い青年は当てて見せた。
「まぁ……はい」
俺は苦笑いして細い青年に頷いた。
「へぇ? 新しいダチっが来たって蒼真の兄貴は言ってたけど、やっぱりコイツがそうか!」
と、細い青年は俺に手を差し伸べた。握手だ。
「俺、等幻太智。RS楼幻の装着者だ」
「……鎖火狼だ。こちらこそ」
俺は、彼の握手を握り返した。すると、隣に立つ太った青年も俺に歩み寄り握手を求めた。
「俺は、飛電清二。RS雷豪の装着者をやってるんだ」
「そうか、よろしく!」
清二の大きく温かい手も握りしめたが、俺はとっさに今の状況を思いだした。
「……あ! やべぇ!! 遅刻だぁ!?」
俺はすぐさま目の前のテレポートルームへ走りだす。
「じゃあ、また後で!」
後ろの二人に言って、俺はすぐさまテレポート装置のフィールドに入って音声入力を早口言葉で言い始める。
「あ、``Iエツ学園``! あ、舌噛んだ……」
「了解、音声入力『アイエツガクエン』ヲ認識シマシタ。コレヨリ、目的地ヘ転送シマス」
そして、フィールド周辺から光の枠が俺を囲み、光と共に俺は転送された。
藍越学園にて
「……あれ?」
――あれ、IS学園って普通の校舎の形をしてんですけど……
――あれ、IS学園って男子とかも大勢登校してんですけど……
――あれ、ここってIS学園……?
正門を見ると、「藍越学園」と書かれていた。そして、周囲の学生たちは自分たちとは全然違う変わった制服を着る俺に怪訝な視線を向けていた。
「……」
俺は一旦黙ってから、大空に向かって叫んだ。
「ここどこおぉ〜!!??」
早い話、行く学校を間違てしまったのである……
*
IS学園、そこは各国から選び抜かれた若者たちが最先端技術を結集し建造されたIS育成高等学校である。
しかし、ISというのは女性でしか扱えることのできないパワードスーツ、つまりIS学園は
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ