第五話「女子高なんてナンボのもんじゃ!!」
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アは完全に顔を真っ赤にして恥じらいながら怒っている。
「そんなことも知らないネンネの嬢ちゃんは、とっとと祖国のお家に帰って……糞して寝ろ?」
最後の言葉を、ハッキリと口で言ってやった。
「なっ……!?」
もう返す言葉もないほどセシリアは、白い肌が赤くなっている。
「一夏、俺が代わりにコイツと戦う……」
「……はい」
俺は一夏が買った喧嘩を譲ってもらい、彼に代わってセシリアと戦うことになった。
「良い度胸ですわね? ところで、ハンデはどれくらいがよろしくて?」
既に勝ち誇っている彼女は、そう上から目線で尋ねた。しかし、俺は断る。やはり、男の意地ってものだ。
「いや、そんなものは要らない。そもそも、それはこっちのセリフだ」
俺がそう言い返したのだが、それが原因でクラス中はどっと笑いだした。
「あはは! 何言っている? 鎖火さん、男が強かったのって昔の話だよ?」
「そうだよ? 今からでも遅くはないよ、セシリアさんに謝りなよ?」
笑う生徒もいれば、そう心配する生徒もいる。しかし、俺の考えは変わらない。
「本当に、世の中女が最強だって言えるのかよ?」
俺は、今一度クラスの皆にそう尋ねた。
「当り前だよ! だって、男の女が戦争したら三日も持たないって書いてあるのよ?」
「じゃあ、お前ら! 今ここでIS使わないで俺と喧嘩しろ!!」
その一言に、辺りはしんまりと静まり返った。
「このぐらいにしておけ、鎖火……」
もういいだろう? と、千冬が止めに入る。
「……それでは、一週間後にセシリアと鎖火は第三アリーナでの決闘を許可する。各自はそれぞれ準備を済ませておけ?」
「……」
俺は、無理にでも強がって言い張ってしまい、今となっては徐々に自信が失せていく。
「フフフ……」
しかし、逆にセシリアは余裕の笑みを浮かべていた。
今、俺のRSの腕は蒼真から基本動作と基礎的な戦闘技能しか教わっていない。
俺は、勇敢にも内面には冷や汗をかき始めていた。
――やべ、自身がなくなってきた……
いつもの悪い癖を引き出して、俺は静かに席に座った。
時を同じくして、隣の一年二組では鎖火狼の存在を絶対的に認めない一人の少女がいた。
「何よ……どうして、あんな奴がここにいるわけ!?」
――追いだしてやる、絶対にいつか追いだしてやる!!
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