第五話「女子高なんてナンボのもんじゃ!!」
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日本時間午後3時、リベリオンズ日本支部にて
高度数万メートルの地点に浮かぶ、日本支部の要塞に位置する訓練場では、毎日のように零の訓練を行っていた。
あれ以来、零の展開ができるようになったのはいいが、まだRSとしての機能は完全に整ってはいなかった。
RSは、IS同様に飛行も可能である。しかし、今の零には飛行機能がロックされていた。
魁人は、さらに零の解明に熱中し、蒼真は引き続き俺の稽古をしてくれる。
弥生は、普段は玄那神社に居るときが多いが、周に2回ぐらいはこっちに来てくれて家事を一緒に手伝ってくれる。ちなみに俺は住居ができるまで蒼真の自宅で世話になることになった。よって、かわりに家事全般をこなすようになる。と、いうよりは、蒼真は俺同様に不器用ゆえ、代わりに慣れないことばかり押し付けてくる。
一様、居候という身でもあるため慣れない作業を不器用な手でこなしていくことになる
苦労ばかりするが、今では徐々に慣れてきて、少しずつここの暮らしにも慣れてきた。
それにしても……蒼真の不衛生な私生活はどうにかならないものか? 彼が帰ってくれば目の前には散乱したゴミが広がる部屋が目に飛び込んでくる。
*
「やれやれ……どうして、蒼真さんは片づけとかしてくれないんだ? ビールの空き缶ぐらい自分で捨てろっつうの! せめてゴミ出しぐらいは自分でやってほしいよ……」
俺は、そう愚痴りながらゴミ袋を片手に散らかった部屋を片付けていた。もちろん、蒼真が散らかした部屋だ。
「よう! 狼、今帰ったぜ?」
そうご機嫌よく玄関から蒼真の声が聞こえた。ちなみに今の時間は夜の10時だ。
「おかえりなさい、蒼真さん……」
俺はため息をついて玄関へ向かった。どうせ、今日も飲んできたんだろうな……ま、いつものことだけど。
「水持ってきてくれねぇか? 狼……」
鎖火狼、それが今の俺の名前だ。指名手配犯になってしまった以上、正体を偽って九条飛鳥という旧名を捨てたのだ。
本当は、こういう派手な名前にするつもりはなかったのだが、蒼真が「どうせ名前を変えるならカッコいいのにしろよ?」と、言って彼が考えてくれた名前だ。それに、自分でもこの名前は結構気にっているから別に嫌ではない。
「蒼真さん、言いたくはないですけど……少しは、自分で片づけたらどうですか?」
「えぇ〜!?」
ソファーに座る蒼真はさらに酔いがエスカレートする。
「だって、いいじゃないのよぉ? 狼君が居てくれるんだしぃ〜」
酔った蒼真は、お姉言葉になるのが癖だ。
「……つうか俺、もうじき隣にできる家に移り住むんで、いずれはここ出てくんすけど?」
「……」
途端、蒼真は顔を真っ青にした。つまり、今まで自慢していた私生活が総崩れになって、またあの散らかし放題の部屋へ戻ってしまう。ちなみに、
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