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101番目の舶ィ語
第十話。対決の刻
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ら兄貴とはタイマンをやりたかったんだけどな。
仕方ねえ……おい、兄貴。(タマァ)までは取らないから安心しろよ」

「ふざけんな! 何でお前らと闘らなきゃならないんだ!」

「……馬鹿だな兄貴は。そんなの決まってんだろ。俺には俺の、氷澄には氷澄の戦う理由があるからだ」

理由?

「何だよ、その理由って……」

「氷澄の理由は言えねが……というより詳しくは知らねえが、俺はあるロアを追ってる。そのロアの力が俺には必要だからな。
だがその為にはより強いロアの力が必要だ。
だから俺は『物語』を集めてやる。
最高の物語を集めて望みを叶えてやる!」

「何だよ、その望みって?」

「あー……そりゃあ、言えねなァ」

顎を指で掻きながら片眉を上げたジーサードは、答えない。

「じゃあ質問を変えてやる。
お前はそのロアの力を使って、何をするつもりだ。まさかと思うが死人を生き還らす……なんて言わないよな?」

俺に問われたジーサードは目つきをシリアスなものに変えた。

「______知ってて聞いてくるのはマナー違反だぜ!」

(……)

しばらく黙って回答を促しても、何も言わない。
ジーサードの目に、深い哀しみを感じる。

(……ああ、そうか。ジーサードは……)

ベルセ気味のレガルメンテの頭だったせいか……解った。
解って、しまった。
ジーサードは、死者蘇生をしようとしている。
ジーサードがかつて愛した女性を。

「______生き還らせようとしてんだな。サラ博士を……!」

俺のその言葉に______ジーサードは。

「ああ、そうだ。生き還れるんだ! ロアの力があればな!」

あまり触れられたくないからか、低い声で答える。

「まだそんなこと考えてたのか……」

「諦めるかよ! やっと見つけたんだ。サラを生き還らせる方法を!
死者の書(ル・ヌ・ペレト・エム・ヘル)』……そのロアの力があれば生き還るんだ、サラが!」

「おい馬鹿よせ、そんな事は。死人を生き還らせるなんて自然に逆らう行為だぞ」

『人喰い村』で自身がやらかした事を棚に上げつつ、ジーサードの説得を試みたが……。

「ハッ、知るかよ。俺は神にだって逆らってやる!」

ジーサードは恐れるものなど何もないという強気な姿勢を崩さなかった。
まぁ、解ってたけどさ。
相模湾上空で戦ったあの時も同じこと言ってたし。
だが、キンゾーよ。
その後、女神こと、緋緋神様が乗り移った『闘戦勝仏』・孫悟空に胸貫かれてなかったか?
レーザービームで……。
キリスト教徒(クリスチャン)なら嘘でも神に逆らうとか言うのは辞めた方がいいぞ。
でないとまた、撃たれるぞ。
今度はBC兵器とかで。

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