第八話。『星座の女神』
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とも呼ばれる。
……なんか凄い異名がついていた。
俺の『煤xにも『世界の改変者』とかあったが……『終わらない千夜一夜』には『女神』なんて仰々しい呼び名が付いている。
つまりそれだけ物語を経験する予定であり、それを女神のように格好良く解決するということなんだろうか。
反して、百物語の文面はネガティヴだ。百物語を達成出来た主人公は今まで一人もいない、という内容だけ。101番目たる俺『たち』が成功する可能性も示唆されていない。
この段階で既に『主人公』としての格が違う気がしてならない。
これは……積んでるな。
出会ってしまったら、なんとしてでもヒステリアモードになって。
『』の力で切り抜けるしか方法がない。
正義の女神様なんだから、仲良く出来たら一番いいのだが。
出会ってしまったら、ヒステリアモードの俺に丸投げしよう。
______いささか、というより。大分不本意だが。
「はぁ……ん?」
Dフォンの操作に夢中になって気づかなかったが、普通の携帯電話の方にメールの着信があった。
振動設定にしていたせいでまるで気付かなかった。
「あ……なんだ、理亜からか」
その表示名を見て安心しそうになり……そういえば、あいつらは今日お泊まりだと、メールが来ていたのを思い出した。女の子の家だというのは聞いているが……何故だろう。
なんだか面白くない。
かなめも一緒だから何の心配もいらないはずだが……やっぱり心配だ。別の意味でも。
差出人・理亜
タイトル・確認です
内容・こんばんは、兄さん。理亜です。
確認なのですが、兄さんも今日はお泊まりですよね?
それはちゃんと男性の部屋なのでしょうか?
兄さんを疑うつもりはありませんが。
どうしても気になってしまいます。
女性と二人っきりで夜遅くに出歩く……なんてことはありませんよね?
兄さんを信じていますが、どうしても気になってしまったので。
こんな夜中に申し訳ありません。
どばっ、と冷や汗が大量に流れた俺だった。
なんだこのピンポイントなメールは?
一之江と二人っきりでコンビニに行ったのがバレてる?
イヤイヤイヤ??
誰にも見られなかったはずだ。
少なくとも俺が知る知り合いには会わなかった。
一人を除いて。
……まさか、な。
そんなはずはない。
そんなこと、あるはずないだろ。
きっと俺が知らないクラスメイトとかに目撃されただけだ。
……そう思いたい。
それよりも、だ。
どう返そうか。
……アランの家とかにしておくのが無難と言えば無難なんだが。
従姉妹とはいえ、一緒に住んでいる大事な妹に嘘は吐きたくない。
だが
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