第3章 リーザス陥落
第55話 レッドの町の鬼門
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った騎士同士でもあるんだ。その彼女が今、洗脳と言う騎士道の風上にも置けない扱いを受けていると思うと、いてもたってもいられなくなるのだ。
「ハウレーン」
「っ……! は、はい」
「落ち着け。……頭は冷静に行こう。必ず助けると心は熱く、ただ冷静さは忘れない事です」
「……はい。エクス将軍」
ハウレーンは一礼をすると、持ち場へと戻っていった。
「……気持ちは僕もよく判ってるつもりですよ」
「そうじゃな。リックもメナドも無事助けられる。そう信じて前に進むのみじゃ」
決意を新たに、2人はレッドの町を見つめるのだった。
完全にレッドの町を、ヘルマン軍を包囲したランス達。マリアは、チューリップ3号に乗り込む。
「このまま、行くのね? ランス」
「勿論だ。このオレ様に逆らったのだからな。皆殺しだ! 情けなどかける必要は無い! ただし……」
「女は別。か?」
「馬鹿者、オレ様のセリフをとるんじゃない! それに間違いだ! 美女、美少女ならば別なのだ!!」
「はいはい。殲滅はヘルマン軍のみだぞ? レッドの町の人たちには間違っても手は出すな?」
「ふん! 偉そうに言うんじゃあない!」
「……はぁ」
「何でこう……それに、ゆーも、何でアイツと一緒になって言うのかしら……」
かなみと志津香はため息を吐いていた。
ユーリ自身も何処か楽しんでいるような気もする。ランスを乗せるためとは言え、ちょっと……と思わずにはいられない2人だった。
「今すぐ攻めるのは、儂も賛成です。全軍の士気も先の戦いもあって非常に高い。今であれば直ぐに敵を全滅できましょう」
「そうだな! やろうぜ? なぁ ユーリ、ランス!」
バレスの言葉に、ミリも乗る。士気が上がっているのは、リーザス軍だけじゃなく、カスタムの女たちも同じなのだ。
「まぁ待て、残りの敵軍は僅かだろ? 全軍を使って無駄な損害を出す必要もないだろう!」
「じゃあどうするのよ?」
「少数精鋭! オレ様達だけで、突破、進撃するのだ!」
「ええぇ!!?」
ランスの作戦は、一気に殲滅するのではなく、人数を少なく、ただし戦力も十分の少数精鋭で行こうと言うもの。確かに、全軍でかかれば確実に攻め落とす事ができそうだが、解放すべきなのはここ、レッドだけではない。ランスの言うように、全軍でせめて無駄な損害が出もすれば、今後に支障をきたすかも知れないのだ。マリアは驚きの声を上げていたが、ユーリは頷いていた。
「賛成だな。木を隠すなら森とも言う。この大勢で入り込んで、敵が自軍に紛れ込む可能性だって捨てきれないから。背中から刺されるのが一番怖いだろう。パニックになっても厄介だ」
ユーリは頷きつつ、ランスの方を向いて。
「が、人選はどうするんだ?
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