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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第201話 何よりも強い武器
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の世界《GGO》が生易しいものではない事くらいは十分すぎるほど承知だ。様々な、有り得ない光景を生み続けてきたキリトとリュウキでも、決して油断など出来る相手じゃない。AGI一極上げ、と言う事は完全な速度重視。全ての攻撃を躱してのける実力を備えていると言う事だろう。だが、リュウキは笑った。
「……あくまで、枠内での話だ。……なら、いけるだろ?」
「リュウキみたいに、そんな強気にはなれないって……。死銃達の事もあるんだし」
「……それがネックだ。こんな事でもなかったら、正面からでも良かったんだが、そうも言ってられないからな」
あくまで、自分たちの決勝は死銃、死神、其々との一騎打ちだ。2:1になる危険性も勿論あるが、そうなれば どちらかが必ず2:2の状況にする様に行動をする。そして、シノンもいるから3:2になる可能性だって高い。
が、連中の性質、あの死神の性質上 最初にシノンを狙ってくる可能性も十分すぎる程にあるんだ。
2人が色々と考えていた時、シノンがどこか決然とした声を上げた。
「あのさ……。実際に人を殺しているのは現実サイドの共犯者、って言うのが リュウキの推測なんだよね。その推測が正しいのなら、《死銃》と《死神》が今殺せるのは私だけってことになるよね。だって、共犯者は私の家に張り付いてないといけないんだから」
「「………」」
リュウキとキリトは、かなりの驚きを見せていた。眼前の彼女、シノンの どこか猫を思わせるその小さな顔を2人は見つめた。
リュウキは、最後まで説明をする事を迷っていた。躊躇っていたんだ。それは、当然だろう。
『現実世界に置き去りの自分の体を、見知らぬ殺人者が狙っている』
そんな事を訊けば、それも間違いないのであれば……、誰しもが恐怖する。その恐怖は、ある意味 あの世界。自分たちが経験してきたあのナーヴギアとデスゲーム・ルールによる拘束以上だとも思えるのだ。
だが、シノンのその藍色の瞳には、勿論恐怖はあるのだが、それに立ち向かおうとする意思の光も見える。
キリトは、リュウキに抱きしめられた事で、勇気が芽生えたのではないか? とも思えた。
これは、別にふざけて茶化している訳ではない。からかっているつもりもない。だが、恐怖し、震えている時に 支えてくれる人の温もりは、本当に自分に力を与えてくれるモノだから。あの世界、最後の最後で力をくれたのは 愛しい人と、親友の力、仲間の力だったから。
暫く絶句していたキリトとリュウキに向かって、シノンは落ち着いた声で、更に続けた。
「つまり、闇風があの2人に本当に殺される心配はないって事じゃないかな。なら、闇風には悪いんだけど、この際彼にも囮になってもらう手もあるんじゃない? 死銃がL115で闇風を撃てば、そ
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