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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第201話 何よりも強い武器
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う彼女だからこそ、姑息で卑劣な手段で戦っている者達がいる事を考えてしまえば。
だが、シノンは直ぐに切り替える様に言った。
「それはそうと、問題は《闇風》よ。彼の端末に表示された生存者は キリト。あなた1人なんだから、間違いなく接近してくるとしたら、あなたね」
「だな。……基本的に衛星に捕らえられたのはキリトだけだ。だが、その位置が洞窟の傍、と言う事である程度の警戒はしていると思うがな」
リュウキとシノンは、衛星に映る場所にはおらず、映っているのは キリトだけだ。……そして、今回の戦いの闇を知る由もない闇風が 高確率でキリトを狙うだろう。……そして、虱潰しに、隠れているであろう洞窟の中を狙ってくる、と推察できる。
「うぅ〜ん。まぁ 姿を晒した時点である程度は覚悟をしていたし……。それより、その《闇風》って強いの? 訊いた事がある名前だけど」
「……キリトには、下調べ、っていう言葉は無いんだな。ぶっつけ本番命か。……SAOでもそうだったっけか?」
「はぁ……」
リュウキとシノンは呆れ顔だった。キリトは、バツが悪そうに苦笑いをしている。
「前回の準優勝者よ。バリバリのAGI一極ビルドで、《ランガンの鬼》とか呼ばれてる」
「ん。だったな」
「……ら? らんがん?」
キリトの頭の中では《?》マークが盛大に泳いでいる事だろう。それを見たリュウキはとりあえず、先に進める為に、さっさと説明をした。
「《
Run&Gun
(
ラン・アンド・ガン
)
》、この
銃の世界
(
GGO
)
で以外でも、色々と使われる用語だ。この世界での意味は その単語の意味通り。『走って撃つ』 それを繰り返す。スタイルだ。ん…… 流石に《闇風》の細かな詳細は知らないから、シノン宜しく」
「はいはい……。ったく、リュウキくらい、この世界の事 勉強してきなさいよ」
「うぐっ……」
キリトはうなだれてしまっていた。因みに、リュウキがいるだろうから、知識は最低限。後はゲーム内で収集する程度でイイだろう、と思っていたのはまた別の話だ。
それを考えていたのを悟っているのだろうか? キリトと目があった瞬間、リュウキは ため息を吐いていた。
「闇風の武器は 前回と一緒なら、超軽量短機関銃《キャリコM900A》。前回大会では ゼクシードのレア銃とレア防具に競り負けて2位だったけど、
実力
(
プレイヤースキル
)
では、闇風の方が上っていう声もある」
シノンの説明を訊いて、若干顔をしかめるキリト。
「前回優勝者より上って……、それはつまり、GGO日本サーバーで最強かもって事か……」
「……この終盤戦にまで生き残ってきている事を考えても、そうだな。……あいつらが 闇風を狙わなかったのか、それとも たまたまなのかは判らないが」
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