暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第201話 何よりも強い武器
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早いから、よりいっそう 怖く感じてしまう。獰猛な怪物が口を開けて構えているかの様だ。

 と、キリトは思いつつ、現在の情報を 事細かに指差しジェスチャーで説明した。生き残りと周囲の状況、そして 死神・死銃が存在しない事を。


 ある程度、説明をした後、衛星情報も終了し、キリトも洞窟内部へと入っていった。

 
 そこでは、巨大なライフルを抱えた狙撃手(スナイパー)少女と、両腰のホルスターに 大型拳銃(マグナム)と高貴な銃と言われているらしい、回転式拳銃(リボルバー)。胸元に備え付けられているコンバット・ナイフを携えている。あの世界では屈指の剣士(ソードマン)だが、この世界では銃士(ガンナー)である彼が待っていた。

「恐らくは 残り6人、か。光迷彩で 衛星に映っていない死銃と死神。そして 南西6km地点に闇風。……後はオレ達か」
「あの距離で、それもスコープ無しで、見えた異常性はこの際はスルーしとくわ」

 リュウキが淀み無くそう言うところを見て、何処か呆れた様子のシノンだったが、直ぐに表情を引き締め直した。

「……後、たった5,6人。でも もう1時間45分経ってるし、前回が2時間ちょっとだったから、まぁ 妥当なペースと言えばそうね。例え人数が前回より多くなっていても、フィールドの広さは変わってないんだし。正直な所、誰もここにグレネードを投げ込みに来なかったのが不思議だけど……」
「恐らく、あの2人(・・・・)だろう。あいつらが片っ端から倒した、って線がある」
「そうだな。死銃は、聞こえない銃を持ってるし。……死神は 他人を操る術に長けている。……知らず知らずの内に誘導され、知らないままに、誘導された者達は 手足の様にアイツに使われる。そんな場面が前の世界ににも、この世界にでもあったが、流石オレ達を探している最中にでも、他のプレイヤーに遭遇したら、やるだろう。あの銃(サイレントアサシン)あのナイフ(ククリ)で」

 キリトは、自分の推測を、そして リュウキは思い出しながらそう言う。

 確かに、死神の《ミスディレクション》を要いた手法は驚嘆に値するモノだ。だが、それは序盤、即ち数多くのプレイヤーがいてこそ、できる芸当だろう。
 後半戦に入りプレイヤー数もめっきり減ると、そうもいかなくなる。その状態で、誰かを巧みに操る様な事を出来る者は、催眠術の類を使えなければ無理だ。そんな魔法の類のスキルが存在しない以上、不可能だと言える。
  
「それだとしたら、まず間違いなく、マックス・キル賞は、あいつらの内のどちらか、ね」

 複雑そうに肩を竦めているシノン。それは仕方がない事だろう、と思える。今回は異常事態だと言う事を考えたとしても、これまで恐らくは誰よりも真剣にこの世界と向き合ってきたであろ
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