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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第201話 何よりも強い武器
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った考えをした後で、色々とお仕置き、と言う名目で やられるのは恒例になりつつありそうだから。


 だが、思い出に浸るのはこれまでだった。


 時刻は、丁度午後9時45分。第3回BoB本大会が開催されてから、7回目の《衛星(サテライト)スキャン》が行われる時間だから。無限の暗闇を南西方向から高速で切り裂く小さな光が現れた。流れ星――ではなく、人工衛星。前文明によって 打ち上げられ、運用する者がいなくなっても、愚直に情報を送り続けている。

 キリトは、端末を取り出し、周囲マップを呼び出した。現在のフィールドの地形と周囲の状況を念入りに確認していく。

「……やっぱり、オアシスや岩山が点々とあるものの、殆ど全体が砂漠、か。狙撃向き、とは言えないな」

 キリトは、直ぐ傍にある岩山の壁に背中をくっつけ、極力姿を隠すように意識、留意しながら睨み続ける。

「……意外、だったな。この辺 周囲5km範囲は プレイヤー無し、か。死神と死銃、《赤羊》と《スティーブン》が映らないのは、当然としても。……ん、リュウキとシノンも見えないな。だが、洞窟の場所もこの衛星(スキャン)で、はっきり判る。確かに 悪手だと言っていいな。……映らないんなら、簡単に手を打てそうだ。 ん……この砂漠の周囲に、死体が散らばってるのは、多分……狙ってきていて 鉢合わせをしたのか、或いは……」

 死銃と死神の能力を考えれば、音もなく始末するのは容易いだろう。特に、銃声のない攻撃、あのライフルで狙撃をすれば、更にだ。万が一にでも、視覚的に発見したとしよう。だが、死銃の傍らには死神がいる。……名前だけを考えれば 死神を人間が倒そう等と言うのは幻想だと言える事だろう。死神は ただ死を齎すのではない。……死ぬべき者の魂を迎えに来ているだけなのだから。


――だが、それは有り得ない。


 キリトは、首を左右に振る。
 ただ、死神と言う名前は異名であり、ただただ、SAOの世界を忘れられなくて、現実世界でもPKをしたくて……。それだけの犯罪者だ。リュウキに何度もそう言われた。恐らく、自分にもそう言い聞かせているのだろう。

「こっちは、《闇風》か。……確か、前回BoBで出てたって言う……っと。この2人も殺られた、か。ん? 違うな。多分相討ちになったみたいだ。……ここに来て これとは。う〜ん。南無南無……」

 基本的に衛星スキャンで位置情報を把握するのは、皆が行う行為だ。そして、調べてみれば、びっくり! 壁一枚隔てた場所に、敵影があるではないか。と言う事で 僅かながらにでも、パニックになってしまって、銃撃なり、グレネードを使った爆撃なりを行い……。と言う光景は想像しやすい。位置情報、地形情報を見る限り、それしか浮かばない。
 ここまで 勝ち抜いてき
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