第八章 反転
第5話 ゆっくりと動き出す歯車
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士道が美九の家に進入し、そこで色々なモノを発見した。
美九の本当の名前。
宵待月乃と書かれたCD。
存在するはずのない写真。
そこから導き出される結論はたった一つ。
彼女はーー
狂三「あらあら士道さん。乙女の部屋に不法進入とは大胆ですわねぇ」
士道「うわっ!?」
壁からにゅるりと現れた狂三に腰を抜かしてしまう。そんな狂三はそんな士道を悪戯っ子のように「きひひ」と笑った。
狂三「もうすぐ美九さんがこちらに到着しますわ。士道さんも準備をした方がよろしくて?」
士道「……そうだな」
士道は覚悟を決めてゆっくりと立ち上がった。
美九の力を封印させ、十香を救う。
これが、今士道がしなければならないことだ。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
一方「着いたぞ」
美九「ここって……」
そう、着いた場所はいつも自分が帰ってきている場所。つまり家だ。
狂三「ご苦労様ですわ、あーくん」
神出鬼没とはこのことだろう。いつの間にか隣には狂三がいた。
美九は突然のことに警戒するが一方通行はこれが当たり前のように平然と立っている。
一方「俺はテメェが″電話″で言った通りにしただけだ。後は好きにしろ」
狂三「勿論そのつもりですわよ。さあ美九さん。こちらへ来てくださいな」
美九「……何者ですかぁ?……って、貴方も精霊さん?」
狂三「そうですわ。ですが『声』を使って操ろうとしても無駄ですわよ。なんせ、わたくしは分身なのですから」
美九「分身……?」
狂三「理解しなくてもいいですわ。でも本題を忘れないで頂きたいのですけど」
そう、ここへ来た目的は自分が救われることができるのかを確認……いや、試しに来たのだ。
美九「……それで、私を救ってくれるというのはどの方ですかー?」
狂三「それは……直接会った方が早いですわね」
と言って狂三は歩き出す。美九はそれにゆっくりと着いていった。
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ーーー
ーー
ー
十香を今すぐ助けたい気持ちは大いにあったが、狂三の分身が全滅したり、美九を助けなければならない事が上条達をUターンさせた。
向かう場所は美九の家。士道も予定変更で美九の家にいると聞いた。恐らく今頃あそこでは士道と美九が言い争っているだろう。
会話という会話も無く三人は美九の家……いや、豪邸の門の前に着いた。
一方「……よォ」
上条「一方通行……美九は?」
一方「もう中にいる。入るンなら勝手にしろよ」
上条「あぁ。真那と狂三はどうする?」
真那「兄様が心配なので着いて行きます」
狂三「わたくしは既
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