1部分:第一章
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眠じみていると僕は思っている。僕はその話は忘れた、と自分で言うと以後他言はしなくなるのだ。実際に忘れた方が幸せな話なんてこの世には幾らでもある。だから忘れることも大事なのだと自分では思っている。
「それでいいでしょうか。忘れるということで」
「御願いします」
若松さんはまた述べた。
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