第1章:修正の始まり
第3話「増える住人」
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てください!」
「へへへ...ここに助けなんてkぎゃあっ!?」
今まさに襲っている男がいたのでとりあえずステルス解除しつつ蹴り飛ばす。
「ったく...胸糞悪くなる所に遭遇するとはな。」
「な、なんだお前は!?」
傍から見るといきなり現れた俺に驚く誘拐犯(仮)共。
「じゃあ、くたばっとけ!」
どうみても誘拐現場だったので量子変換しておいた非殺傷用拳銃を取り出して全員を気絶させる。ちなみに中身はゴム弾だ。
「随分あっさりだな。...計画的な犯行じゃなかったか。」
人数も少ないし、偶々誘拐したって感じか?
「あ、あの...あなたは...?」
「あー...ちょっとした通りすがり...かな。篠ノ之束に似ているが別人だからな?」
改めて誘拐されていた少女に向き直る。ウェーブのかかった長めの金髪。どこか儚げな雰囲気を持つ彼女は、怯えた表情で俺を見ていた。
「...一応、君を誘拐した奴は全員倒したつもりだ。自分で歩いて帰れるなら俺はこのまま帰るが...。」
「あ...その...。」
オロオロした感じで口籠る。...なにかあるのか?
「...私...捨てられたんです...。それで、途方に暮れてた時にこんな目に遭ってしまって...。」
「....詳しい話を聞かせてもらえるか...?」
やっぱり何か事情があるらしく、話を聞かせてもらう事にした。
...聞けば、彼女の家はちょっとした金持ちらしく、実力主義な一面もあるため、病弱だった彼女は冷遇されていたようだ。唯一、優しくしてくれた母親が少し前に亡くなり、最終的に捨てられて今に至る...と。
「...そりゃ、ひでぇな...。詰まる所、君は令嬢なのだろう?なのに捨てられるとは...。」
「...優秀な、姉がいましたから...。」
...ますます秋十君に似た境遇だな...。
「じゃあ、行く宛てがないんだな?」
「....はい....。」
拘束が解けた手で、膝を抱え込む彼女。...ふむ。
「...なら、俺の所に来るか?」
「えっ...?」
俺の言葉にキョトンとする彼女。
「あー...なんだ、俺の所にも君に似た境遇の奴がいてな。見捨てられないんだよ。第一、このまま置いて行ったら君はどうしようもないだろ?」
元々見捨てるのも嫌だし、秋十君の境遇と似てるならなおさらだ。
「...いいんですか...?」
「ああ。君さえよければいいんだ。」
...と言っても、今の俺って結構怪しい存在だけどな。
「...お世話になります。」
「...ああ。」
彼女の手を取り、立たせてあげる。
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