闇王
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みろ。ただの干し肉やジュースなんかで傷が治る訳が無いだろう? 新型軍用レーションでも食っていれば話は別だが』
「俺は逆に、その新型軍用レーションの成分が気になってきた……」
『今の内に言っておくが、アメリカ産のレーションに味は期待するな。どうしても気になるというなら、おまえ達なりに改善しても構わないぞ』
「そうか。わかった、暇があれば検討しておく」
通信切断。何というか……うん、教主殿がやるなら我も参加してみようかのう? ただ、先程の通信の間から教主殿が納得のいかない表情でむすっとしているのが、あまりに珍しい光景で傍から見てて面白く思えた。
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〜〜Side of はやて〜〜
“追憶の門”を通った先にあった書庫。なのはちゃんやユーノ君達が本来のルートを探索している中、私と騎士達はそこをしばらく重点的に調べた。その結果、大きな収穫を手に入れる事が出来た。
「……ん? この本、もしかして……」
「何か見つけたのですか、主?」
「う〜ん、多分ヒットかもしれへん。でもこれは……ちょっと聖王教会のカリム達の所へ相談しに行ってくる」
「待った、あたしもはやてと一緒に行く。一人で行かせるのは不安だしな」
「わかったわ。じゃあヴィータちゃんははやてちゃんと聖王教会へ、私達はこの辺りにある資料を重点的に調べておくわ」
「道中危険は無いだろうが、念のため注意しておいてくれ」
皆からそう言われながら、私とヴィータはユーノ君達へ一報を送ってから聖王教会へと向かった。例の件でリーゼ姉妹と話す機会が欲しいんやけど、どうもお互いにタイミングが合わないのか、その機会が訪れないままやった。こういうのって、なんかもどかしいな……。
「あ、シスター・シャッハ。こんにちは」
「こんにちは、はやてさん、ヴィータさん。もしかしてカリムに用事でしょうか?」
「はい。無限書庫で見つけた資料について、少し話したい事があるので」
「わかりました。ではご案内しますね」
という訳で都合よく聖王教会の領地の入り口で会えたシャッハの案内で、私達はカリム達とよく話した事がある部屋へと立ち入った。そこではカリムが紅茶を楽しみながら、何かの報告書を読んでいた。
「あら……いらっしゃい、はやてさん。怪我の具合は大丈夫かしら?」
「もう全然平気、全くもってピンピンしてま〜す」
「そう、それは安心ね……。急に来られたから何のおもてなしもできないけど、ゆっくりしていくといいわ」
「それはええんやけど、カリム。さっき見つけたこの資料を読んでほしいんよ」
「この本を? この報告書はまだ読み終えてないんだけど、あなたの様子から察するに、何やら重要な内容が書かれている
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