暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第53話 ヒララ合金を求めて
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リは、ランスの方に近づきながらそう言う。

「あ、ユーリさん!」

 シィルも気づいた様で、駆けつけてきた。

「ユーリさんも手伝っていただけるのですか?」
「ああ、オレだけじゃないけどな?」

 ユーリがそう言うと、かなみと志津香が少し遅れて姿を現した。

「おいコラ、ユーリ! 下僕の癖に遅れてくるとは何事だ! まぁ オレ様の女たちを連れてきた事だけは褒めてやろう!!」
「誰がランスの下僕よ!!」
「誰がランスの女よ!!」

 ユーリが思っていた言葉を代弁してくれるかなみ、そしてランスの『オレ様の女』発言をガン否定する志津香。おかげで、台詞を言う暇がなかった。

「はぁ、も、こいつには 怒る気も起きないな。……随分と慣れたもんだ」

 ランス達と楽しそうに言い合っているかなみや志津香を見て笑っているユーリだった。……慣れたとは言っても、下僕を認めたワケじゃないようだけど(当たり前だ)。と言うより、下僕はまだ許せるにしても、もう1つの暴言? は……。

「…………」

 はい、無理なようです。


 そして、話はD層の件になる。

「それで、あー……ラインハルト? D層現場で何があったんだ?」
「ケッ、事故だ事故。あそこの連中が、ヒララ鉱石や合金だけじゃなく、地底怪獣ちゃそばクイーンまで掘り当てやがったんだよ。おかげでモンスターが次から次へとうじゃうじゃ出没する様になって困ってるんだよ今」
「成る程、《ちゃそばクイーン》ね。と言うよりお前さんは困ってる風には見えないぞ?」
「うるせっ! オレァ……っと、私の気が立ってるのは、お前たちの連れが無礼な物言いだったからな。それに、私はB層の現場担当だから、関係ないのだ。D層の連中の事なんか知らん」

 その言葉を聞いたかなみは、ラインハルトの方を睨んでいた。ランスと言い合っていたのだが、彼女は元々諜報任務を数こなしてきたが故、聞き耳のスキルは高い。だから、話が耳に入ってきた様だ。

「なんて人なのっ! 同じ鉱山で働く仲間でしょっ!」
「知らん知らん! 金にならない事はなんも知らん!」

 聞く耳を持ってないスキルを持ってるラインハルト。かなみの言葉に何も感じない様で首をブンブンとふっていた。

「まぁ、相手はモンスターだ。言い分は、正直気に入らないが、一般人じゃ太刀打ち出来ない。無茶して犠牲者を増やすのは好ましくないだろ? だからあまり 言ってやるな、かなみ」
「うぅ……そうですが……」

 ユーリに諭されてかなみは一歩下がった。
 さっきもこの手の話はしており……大体同じようだったのだ。現場間での仲間意識はあまり持ち合わせていない様なのは理解していたから。

「がはは、おい ホラオヤジ」
「誰がホラだ! 私の名はラインハ
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