第1章:平穏にさよなら
第6話「導きの光」
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顔を僕の首筋へと近づける。
「え?でも、そんな事したら...。」
吸血鬼の常識だと、吸血鬼に血を吸われた人物も吸血鬼になる。そう言う所とかを緋雪は気にしてるのだろう。
「吸血鬼とかそう言うのは気にしないでいいよ。別になっても気にしないし、....多分、リヒトなら吸血鬼化を防げると思うから。」
〈良くわかりましたね。その通りです。〉
なんか、直感的にリヒトはチート染みてるからできると思ったけど、その通りだった。
「ね?ほら。」
「あう....。」
まだ渋ってるので、頭を押してさらに首筋に近づける。
「ぁ....。」
「我慢は体に悪いよ。」
「うぅ...!」
意を決したかのように、僕の首筋に噛みつく緋雪。
「っ...!」
血を吸われていく感覚を実感するけど、構わず僕は緋雪を撫で続ける。
「....っ、ぷは...。」
「落ち着いた?」
しばらくして、緋雪が僕から顔を放す。
「...うん。」
「そっか。よかった。」
緋雪の口元と、僕の傷跡から少し血が垂れてしまってるけど、別に気にしない。緋雪が満足してくれたなら。
「...ねぇ、本当に大丈夫なの?」
「大丈夫だって。今だって何ともないし。」
「なら、いいんだけど...。」
やっぱり吸血鬼化が気になるのだろう。緋雪が心配してくるので、大丈夫だとちゃんと返しておく。
「ごめんね聖奈さん。また出しゃばっちゃって。」
「あ、ううん。無事だったらそれでいいよ。でも、もう無茶な事はしないでね?」
「あはは...善処するよ...。」
後ろで見守っておいてくれた聖奈さんに声を掛ける。
「...あ、結界がそのままだ...。」
「あ、それなら大丈夫だよ。私とシュラインが解析しておいたから今すぐにでも解除ができるよ。」
そう言うや否や、辺りの雰囲気が元に戻り、地味に結界に巻き込まれていなかった気絶した黒服の男達が姿を現す。
...あれ?人が増えてるような...?
「あ、士郎さん達...すいません、結界が張ってあったので...。」
「なんだ、それで現場に来ても気絶してる連中だけだったんだね...。」
一番年上そうな人に聖奈さんがそう言う。...聖奈さんが呼んだ人たち...つまり、高町士郎さんやその息子である恭也さん、後は月村さんの姉である忍さんか。他にもメイドさんもいるようだ。
「...あまり見ない子達がいるようだけど?」
「あ、クラスメイトの志導優輝君と、その妹の緋雪ちゃんです。緋雪ちゃんはなのはちゃん達のクラスメイトなんですけど、今回巻き込まれたみたいで...。」
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