7話 太陽side
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「サッカーしたいです!!外に出させてくださいぃぃ!!」
「暴れないで太陽君!!さっきも発作を起こしたばかりでしょう!?」
「もう平気ですぅぅぅ!!」
「ダメったらダメなの!!我慢しなさい!!」
「いーやーだー!!」
必死の抵抗も虚しく、バタンっとこの病室唯一のドアが閉められる。ガチャり、鍵のかける音がした。
…こんなの、もうやだ…なんで、なんで僕だけ…。
僕は、もっとサッカーがしたいのに、なんでこんな体に生まれちゃったんだろう。
不意に目頭が熱くなり、涙が零れる。
「…ひっく…うぅ……」
うずくまってひとり泣いていると、どこからともなく声が聞こえた。
「男がめそめそ泣いてんじゃねぇよ三枚に下ろすぞ」
「!?」
驚いて顔を上げると、俺より年上に見える…男…いや、女の子…?が、閉ざされたはずのドアの前に立っていた。
「…だ、誰…?」
震える手を押さえつけて恐る恐るそう聞くと、女の子(男の子?)は片手を腰に当てて言った。
「風間祐。世間一般で言う脱走犯ってやつだな」
「…?」
「本当はお前が抜け出した時の騒ぎにまぎれて脱走するつもりだったんだけど、ほとぼりさめんのが意外に早くて失敗した」
「僕を、利用したってこと…?」
「まぁそうだな」
「………」
酷い人、だなと思った。
自分が抜け出せれば他はどうでもいいの…?
「ひどいよ…僕だって、頑張って、抜け出して、サッカーしようとして…」
再び涙がこぼれてきた。溢れて止まらない。
パジャマの袖がぐっしょりと濡れた。
「…あぁぁ、もうっ、泣くなって言ってんだろ!!」
祐ちゃんはポケットを探り始め何かを取り出すと、僕の目元に押し付けてきた。
ものすごい強く。
「え、ちょ、強…」
「え?あ…悪い。人に会わないせいでこういうの慣れてないんだ。ハンカチなんてものは持ってないし…その、とりあえずそれで拭け!!泣くな!!」
押し付けられたものはティッシュ。言われた通りティッシュを使って涙を拭く。
「な、泣かすつもりはなかった…。えと、その、ごめん。…利用したりして…」
祐ちゃんの頬は心なしか赤い。
もしかして、この人、いい人?
いつかお母さんから聞いた。
人は見かけによらずって、この人のことなのかな?
祐ちゃんが軽く首をかしげて聞いてきた。
「お前、名前は?」
「あ、雨宮太陽」
「何歳?」
「うーんと、4歳」
祐ちゃんが固まった。
…あれ、俺なんか変な事言ったかな?
「お前4歳なの!?うーわっ、俺と1個しか変わんねぇじゃん…」
「祐ちゃん、5歳なの…?」
「あぁ」
今度は僕が固まる番だった。
思わず叫ぶ。
「えぇぇぇぇえ!?う、嘘だ!!絶対も
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