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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第199話 真名
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た。
「――カメラに気付いてジタバタと取り乱す方がかっこ悪いわ。いいわよ、別に。……その、そう言うシュミの持ち主、って噂でも立てば、面倒なちょっかいも減るだろうし」
「……シノンには悪いが、オレはいつまでも、女の子でいるつもりは無いんだぞ? キリトは兎も角」
「うぇ!?」
「ああ、確かにそうね。あんた、忘れた訳じゃないでしょ。女の子のフリして、私に街の案内させたんだから……っと、消えたか」
あのライブ中継カメラはいなくなった。外部の観客からは到底こんな皮肉の応酬をしている様には視えないだろうな、とシノンが考えていた。
そして、この件と リュウキの件があってからか、今度こそ 身体を預けていたのを離して立ち上がった。
「そろそろ時間ね。……次の衛生スキャンまで後3分ちょっと。……私はこのままここにいて、あなた達だけが洞窟の外で端末をチェックするのね?」
シノンは、そう言いながら 完全に立ち上がると、今の今までずっと自分のクッション、抱き枕の様にしていたリュウキに手を貸して引っ張り上げた。一歩、下がると 砂漠の冷気が全身を包み込んで、思わず首を縮めてしまう感覚に見舞われる。……彼の温もりが無ければ、再び震えていたかもしれない、と思える。
「ああ。そうだな」
「ん。スキャンをされている間は、オレ達は固まっていた方が良い。……2人で行動をしている、と思わせられるだろう。 まぁ、これは100%とは言わないし、言えないが」
「ん。その手筈で……」
シノンも頷き、
愛銃
(
へカート
)
に手をかけたその時だ。
「あ、そう言えば……」
キリトが何かを考えだした。何やら眉を潜めながら。
「ん? どうした?」
「なによ。今更? もう作戦変更している時間はないわよ」
「いや、作戦は変わってないし、変えるとも思わない。これが最善だ。……そうじゃなくて、結局、死銃の本名、って言うか正式なキャラネームの事だよ。ええっと、《銃士X》は違って、《ペイルライダー》も違う。……《ジーン》もそうだとすると、残った2つがアイツ等、って事になるよな?」
「だな。それで間違いない」
リュウキも頷いた。この世界の常連であり、強者でもあるシノンが知らないプレイヤー。それもこの凝縮された空間の中にいるメンバーの中で知らない名前が2つ。つまり、完全にあの2つが死銃と死神のアバター名になる。
「確か《スティーブン》そして、《赤羊》だったよね……。位置的に考えたら、私達が追いかけてたのは スティーブンの方だと思う。赤羊の方は 位置情報載ってた筈だから」
時間が無い、と言ったシノンだったが、キリトにそう言われてみると、なんだか気になり出し、考え込んだ。それを訊いたリュウキは首を振った。
「片方は合って
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