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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第199話 真名
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方になるかもしれないし、相手に関しては分けておかない方が良い気がするけど」
そう、この戦いは基本的にソロの遭遇戦だ。一緒に行動をしていれば、確かにほぼ100%遭遇するだろう。だが、遊撃に回ると言う事は 云わば自由に動くと言う事だ。だから 必ずしも 決めた相手と遭遇する訳ではないのだ。
「問題ない。キリトなら、どちらが相手でも 勝てる」
「……オレも同意見だ」
2人が互いに笑い合うその姿。そこには 本当に信頼していると言う事がよく判ると言うものだった。シノンは、それが 羨ましくも思えた。……今回は 本当に 心からそう思える事が出来たんだ。 己の過去も、全てを抱えたままで 本当に……。だから、シノンは穏やかな表情をしていた。
「……ふふ。まぁ、どっちが当たるか 判らないけど、
狙撃手
(
スナイパー
)
の方の死銃の最初の一発で、一撃死とかはやめてよね」
確かに戦闘力は凄まじい。だが、射程外からの 凶悪な
あの狙撃銃
(
サイレント・アサシン
)
の弾丸を受けてしまえば、一撃死してしまっても不思議ではないのだ。そして、最大の強みでもある、その異名の通り、《サイレント》 即ち
消音器
(
サプレッサー
)
の装備による無音の一撃。
気づく間もなく攻撃を受けてしまうのだ。
「ゔ……」
「それに関しては 大丈夫だ」
実に対照的な反応を見せてくれた2人。それを見て、シノンは思わず軽く吹いてしまった。
「あっちゃあ、あんたの相棒、自信ないみたいよ?」
手を口元に当てながら軽く笑うシノン。
「うぅ……、シノンは知らないだろうが、こいつの眼は異常なんだって……」
「はぁ。異常な反射、反応速度をしてる癖に、何言ってんだ。できるだろ? キリトも十分。っと言うか、さっきは『任せてくれ』って言ったよな?」
「ど、努力はするけど、リュウキの様な100%の自信が持てないってだけで……、アイツのライフル 音無いんだし、最初は予測線だって、見えないんだし」
そこまでの話を訊いた所で、シノンは言う。
「何言ってるのよ。その予測線を予測する、とか言ってた癖に。あれはどこの誰だったのかしら?」
笑いながらそう言うシノン。
だけど、今は本当に不思議だ。
シノンはリュウキと密着したまま その温もりを感じたままでいて、こうやって、キリトも含めたやり取りをしている。背中に付きまとう怖れも僅かに遠ざかるようだった。
――……現実世界の自分の部屋に、殺人者が侵入しているかもしれない――と言う あまりにも恐ろしい推測からは、正直ただ眼を逸らし、考えない様にしているだけだ。
死銃を倒せば、奴らは何もできない、と言う彼の言葉を信じ、いまは只管にしがみつくしかない。いや、それは 言葉だけじゃない。触れ合う仮想の
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