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外伝 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
もしも 〜 其処に有る危機(3)
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?』
「五月の期末試験が終わりましたら提出させていただきます」
『良かろう』
まあ前回がイゼルローン要塞だから今度はアルテミスの首飾りで行こう。ハイネセンまで行ったら役に立つ情報だ。もしかするとカストロプでも使うかもしれない。宇宙艦隊も気張るだろう。
「ところで一つお願いが有るのですが……」
『何だ?』
そんな警戒心丸出しな表情をしなくても良いだろう。俺は結構役に立っていると思うよ。もっとにこやかにしてくれても……。
「五月末に卒業式が有ります。来賓として軍務尚書閣下にご臨席を賜りたいのですが……」
『……卒業式か、考えておこう』
それを最後に通信が切れた。出てくれるかな? 迷惑そうな顔をしていた、期待薄だな。レポートを提出したらもう一度エーレンベルクをプッシュしてみるか。或いは別な手段を考えるか……。まあ手が無いわけでもないな……。ここ最近卒業式に出るのは軍務次官の仕事になっている。俺の卒業式も軍務次官だった。帝国軍三長官クラスが出席してくれれば卒業生達も喜ぶだろう。俺って良い校長先生だな。そのうちTVドラマの主人公にでもなるかもしれない。
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