月島side
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今朝はいつもより早く目が覚めた。
そして、体がだるいことに気がついた。
「………」
仕方なく熱を測ると、38.2°。
平熱は35くらいだから、結構な熱。
…休も。
あー、でもあのバカ2人にいろいろ言われるんだろうな…。山口に伝言頼むか。
僕はLINEを開くと、山口にLINEを送った。
この時間じゃ起きてないだろうな、早すぎるし。
まぁいいや、寝よ。
安静にしてるのが一番だしね。
目が覚めると、窓から射し込む光はオレンジ色に染まっていた。
「え」
まさか僕一日中寝てた?
いやいや、いくら何でも寝すぎデショ。
そんなに疲れてたのかな。
ていうかなんで起きなかったの。眠り深すぎデショ。いつも浅いのに。
軽いパニック状態に陥っていると、インターホンが鳴り響いた。
母さんが出るだろうと放っておいたが、人がいる気配はない。
あれ、僕だけ?みたい。
仕方なく下の階に降りる。
「…はい」
ドアを開けると目に飛び込んできたのは、
「「「誕生日おめでとう!!」」」
「………え…?」
大量のクラッカーと、
バレー部の部員全員。
明らかに不機嫌オーラを醸し出す王様までいる。
「…どういうこと、山口」
「ツッキー今日誕生日でしょ?だからみんなで祝おうと思って」
あぁ、今日僕誕生日だっけ。
だとしたら最悪の誕生日かな。風邪ひいたし。一日中寝てたわけだし。
「こうして家まで来ちゃった」
来ちゃったじゃないデショ。
うつったらどうすんの。
とか、いろいろ言ってやろうと思ったけど、わざわざ僕を祝ってくれてるわけだし、今日は、まぁ、いっか。
「はいツッキー、バレー部からの誕生日プレゼントだよ」
渡されたのは大きな箱。
開けろと目が訴えてる気がしたから、その場で開封する。
「……!」
これは…。
1日限定10個しか売っていないショートケーキ専門店のプレミアムショートケーキ特大苺のせ!!
…一体どうやって…。
「ツッキー、前から食べたがってたでしょ?実は谷地さんの知り合いがお店にいたみたいで、特別にとっといてもらったんだ!!ありがとう谷地さん」
「そ、そんな、自分、ただの村人Bなんで!!どうぞ気にしないでください!!」
「………ありがとう」
そんな言葉が出た。
普段ならいいそうにもないケド、別に感謝してる、わけでもなさそうなのに…
きっと、風邪のせいだ。
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