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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜銃声と硝煙の輪舞〜
対峙
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対して、ユウキは速やかに行動に移っていた。

たった一手から放たれたのが信じられないほどの面攻撃に対し、少女は僅かに体勢を低くすると、足元のアスファルトを丸々めくり飛ばす勢いを持って突進を開始する。

左右の紫色の発光体(とうしん)が、それを倍加する光量を持つ心意の光によって上書きされ、正確に、そして無慈悲なほど冷静に己が身体に当たる針だけを迎撃していく。

ゾガッギャギャギャギギギギギギッギギザザザッッッ――――!!!

金属同士でもなければ、他の物質が打ちあった音でもない。もっと硬質な――――意思のぶつかり合う声が、大気の悲鳴となって吐き出される。

そこにはとても針と剣という、弾かれ弾く関係を持った物はない。きっちり同程度の剣身が打ちあうような苛烈さが、そこにはあった。

一般的に、心意(インカーネイト)システムというのは、通常のシステム判定より上位の位置にある。そのために、相手の心意が――――意思の硬度がこちらより上ならば、ちっぽけな石ころが圧倒的に質量が上の巨岩を押し返すことも可能なのである。

「――――く……ぉッ!」

息が荒くなっていることを、過激なまでにヒートアップする身体と相反して冷たい脳裏でユウキは知覚する。

重い。

針の一本一本が、非実体である刀身を貫こうと迫って来る。

突き、という行為は通常、一長一短な行為である。点で攻撃するその軌跡は、線である普通の払いによる斬撃と違い、防御しにくい攻撃だ。だが終わった後のリスクが高い。

仮に放った突撃が敵の身体に突き立ったとし、その後はどうだろうか。至近距離で、しかも両端が敵の手のひらと己の身体の二点にて固定されているのだ。刃を避けてしのぎの部分にヒットさせたら、武器破壊をすることは容易だろう。

だが、《投針》スキルは違う。

そもそも、防がれたとしても投擲手(フェイバル)には関係ないのだ。防がれた針が地面に落ちるよりも早く次弾、次々弾が肉薄しているのだから。

彼我の距離は決して遠くはなかった。むしろ、完全な遠隔戦型のフェイバル相手に、近接戦型のユウキでは願ってもない絶好の距離だったと言っていい。

だが、無数に舞い襲い来る針――――を通り越し、半ば衝撃の塊と化しているそれは、その距離を縮めることを認めすらしなかった。

戦況が硬直状態に陥る寸前、ユウキは無理矢理にでも行路をこじ開け、横っ飛びに針の雨の範囲外まで退避する。

くすくす、と。

嗤いが耳朶を抉り取る。

「どうしたの?構わないでほしいんじゃなかったのかな?」

のっぺりとしたマスクに顔が覆われ、表情は窺えない。だが少女は、その内にある口角が焼け爛れたように吊り上がっているのを寒々と感じた。

「――――ッッ!」

手加減はでき
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