暁 〜小説投稿サイト〜
デート・ア・ラタトスク
暴走&最悪の再会
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情報に目を丸くして、通信を終える

「……驚いたわ。狙撃許可が下りた……」

まだ待機命令が出ると踏んでいたが、意外な答えが返ってきた。少し意外なことだったが、燎子はすぐに冷静を取り戻して折紙に目を向ける

「折紙。あんたが撃ちなさい。失敗は許されないわ。絶対に一撃で仕留めなさい」

折紙は燎子の言葉に何の感慨も浮かべぬまま

「了解」

ただ、そう告げて対精霊ライフル〈CCC(クライ・クライ・クライ)〉を構える。顕現装置(リアライザ)を起動させ、弾を装填する。そしてそのまま精霊に狙いを定める


そして何の迷いもなく─────引き金を引いた


折紙の放った弾は精霊に向かって一直線に飛んでいく。そこで折紙が見たのは精霊が倒れていく姿ではなく、精霊と一緒にいた士道の倒れていく姿だった

「────え?」

折紙はその光景に目を疑った。今、自分は、精霊ではなく士道を──

「あ………あぁ……」

目の前の現実に折紙は何も考えられなくなった

「折紙ッ!悔いるのは後よ!」
「───っ」

燎子の声で折紙は我に返る。燎子は戦慄した表情で

「今は──生き延びることを考えなさい……!」

折紙にそう告げた。一方、アリスとデクスは嫌な笑みを浮かべながらもう一体いる精霊に向かっていった
























「シドー……?」

十香は士道を呼ぶが、返事はなかった。頬をつついても反応がない。さっきまで十香に差し伸べられていた士道の手は血でべっとりと染まっていた

「うあ……あぁ……」

頭が混乱する。意味が分からない。なんで士道は。でも、分かったことはあった。いつも十香を殺そうとして襲ってくるASTのものだ。あの研ぎ澄まされた一撃は前に十香が前に交戦したあの女だと思った



───やはり、駄目だった。十香は一瞬、この世界で生きられるかもしれないと思った。士道がいてくれるならなんとかなるのかもしれないと思った



だけど、やはり駄目だった。この世界は自分を否定した

「……〈神威霊装・十番(アドナイ・メレク)〉……ッ」

十香は静かに怒りを燃やしながら、ドレスの霊装を顕現する。絶対にして最強の十香の霊装。その時、十香の霊装が光り輝く。何が起こっているのか分からなかった。そして突然、脳内に頭が響く


────力が欲しいか?


誰かも分からないその問いかけに十香は迷いもなく、頷いた


────ならば、受け取るがいい


次の瞬間、今にも爆発しそうな力が十香に流れ込んだ

「あ、ああ、ああああああああ─────ッ!!!!」

十香は頭を押さえながら、叫ぶ
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