1 3人だけの戦い
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違いない。
それを考えると、有利な状況の今のタイミングにホイホイ使うとは考えにくい。
だとするならば、今のところは飛び道具はない!
桃子はそう判断した。
それなら、怪人の手の攻撃を的確に避けさえすれば、なんとかなるかもしれない。
あとは戦う場所だ。
攻撃をするにしても、アオイと美紅が近くにいるとやりづらい。
まずは怪人をアオイと美紅から引き離そうと考えた。
「よしっ!」
桃子は気合を入れた。
ビームを一発、放って、桃子は客席に飛び出した。
この行動に、ギャラリーは盛り上がった。
みんながセクシー目当てで見に来ているわけではないのだ。
演者がステージに降りてくれば、盛り上がらないわけがなかった。
怪人もすぐさま桃子を追いかけた。
追いかける姿を確認すると桃子は小さくガッツポーズをした。
「よし!」
しかし、その先の展開は考えていなかった。
「とりあえず、私に注目を向けたはいいけど、どうしよう……」
アオイと美紅が攻撃に参加してくれればなんとかなるのだが、胸を隠しながらそんなことができるだろうか?
しかも桃子は桃子で難題もあった。
飛び出した方にはたくさんの一般人がいるのはわかっていたが、特に子供が桃子の方に寄ってくるのだ。
それでも、とりあえず敵とギャラリーの目をこちらに向ければ、アオイと美紅が攻撃を仕掛けてくれる可能性も出てくるかもしれない。自分が敵とギャラリーの注意を引きつけることで、2人が動けるはず、とも思った。
「アオイさんなら、きっと何か活路を見出してくれるかもしれない!」
桃子は観客にハイタッチをしながら花道を駆け抜けた。
そして、思惑通り、ギャラリーの目の多くが桃子の方に向けられていた。
しかし完璧ではなかった。
4.
桃子はデパートの屋上をギャラリーの見える範囲で、ステージを見ていない人の邪魔をしないように心がけて、駆け回った。
バルーンプラスは桃子の思惑通り、追いかけてきている。
しかし、美紅とアオイの2人の一挙手一投足を注目するギャラリーも少なからずいたのだった。
しかも彼らはお色気目に期待していた。
もちろん桃子にもその可能性はあったが、それよりもこぼれ落ちそうな寸前のおっぱいの方が彼らのとっては魅力的だった。
特に美紅はお尻をついてしゃがみ込んでいるので、片手で胸を隠しながら立ち上がることは難しい。立ち上がる瞬間を今か今かと待ち構えているのだった。
アオイも立ってこそはいるものの片手は胸を隠すために塞がれている。
サイズの大きな胸は、あまり派手な動きをすればポロリしてしまうかもしれないといやらしい期待を抱いている人の視覚を釘付けにするには十分だった。
アオイとしても、本当ならすぐに桃子の応援をしたいところだが、いやらしいギャラリーの視線が気に
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