007話
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に上がる火の手、怪我をし絶望に打ちひしがれる人達だった。豊かで平和だった村の姿など、影の形も残っていなかった。唯の廃墟と化している、これがチェスのやり方。それに強い怒りを感じるギンタとジーク。
「こ、これがチェスのやり方……」
「あ、あんた達何しにきなすった……?」
そんな街の参上を目の前にしているメルたちの前に村人と思しき三人の男がやってくる、その表情には疲れと絶望が浮かんでいる。男曰く3人のチェスの駒が襲撃してきたらしい、一人は既に去ったが残った二人は地底湖へと向かったらしい。
「もう、この村は、終わりだ……」
「諦めるなって!!諦めちゃったらもう終わりなんだぞ!?」
「駄目だよ……例え直しても、また壊される………」
必死に励ましの言葉を掛けるギンタだが既に折れてしまっている男の心、幾ら言葉を掛けようが自ら立ち直ろうとしない限りその言葉は風となって過ぎ去るばかりだ。
「ならここで死ぬのか」
「えっ………?」
「それもいいだろう、それも選択の一つだ」
村を見回しながらそう呟くジーク。
「ジークお前!」
「黙っていろギンタ、だが唯死を待つなら、最後まで足掻いて死ね」
「足掻いて……」
「そうだ、生き物は結局は最後は死ぬ、生まれ出でて死ぬ。それは生命のルールでもある、何もせずに死ぬなど唯のゴミだ」
「で、でも……」
ジークの叱咤、厳しい言葉だがその本質は彼らの心に届いている。生きろと、そう言っている。
「ギンタ、行くんだろチェスの討伐へ」
「ああ行くっ!!」
「ほな自分も着いていくでギンタ」
「私もそっちも回るよ」
「よし、スノウとエドは村人の傷の手当だ。ジャック、直ぐに成長する植物を育ててくれ、皆に食わせる」
「「了解!!」」
彼らの心は立ち上がりつつある、先程まで絶対にもう助からない、死ぬしかないと思っていた彼らの言葉にも迷いが出始めている。後は切っ掛けがあれば彼らは変われる。
「ドロシー、気をつけろよ」
「うん、解ってるよジーくん」
ギンタ達を見送った後、ジークはスノウの手伝いとして重傷者に手を貸しスノウの前まで連れて行きホーリーARM 癒しの天使によって治療を開始させた。精神的な弱さは身体の怪我によって引き起こされる。怪我が無くなれば少しは前向きに物事が考えられるようになる。
「アースウェイヴ!!」
村の端ではジャックが土を耕し、そこに特製の豆を植えさせている。豆を蒔いている村人の顔は明るい、どうやら立ち直り始めている。いい傾向だと思ったその時、強い魔力を感じ取るジーク。
「(……そう遠くない距離にかなりの魔力を持った奴が居るな。話であった去った一人か………)」
「ジ、ジークさんこの魔力……!」
「ああ、治療を続けてくれ。俺が何と
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