暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第二章 天空の大陸 アルビオン
エピローグ:懺悔
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昔から、貴方は隠し事ばかりですね。自分のこともマスターである私にさえロクに話そうとしない。」
「・・・・・。」
ヴァロナはコルベールの話に返事をしないまま。だが、長年の付き合いからか彼が無視しているようでちゃんと聞いていることはコルベールには分かっていた。
「・・・まだ、人間は嫌いですか?」
「・・・話さないのは話す必要がないと判断しているだけだ。」
ようやくヴァロナは答えた。だが、その声にはいつもの飄飄さはまるで感じない暗く沈んだものだった。
「それに俺は人間が嫌いってわけじゃない。ただ・・・」
――――信用していない
実験室にまた沈黙が降りた。どのくらい続いたのか分からないが、突然それを破ったのは部屋に近づいてくる第三者の走る足音だった。
「失礼します!ヴァロナさんいますか!?」
大柄な男子生徒が駆け込んでくると、それまで重苦しい空気が嘘のように霧散し、ヴァロナはニッコリと生徒に微笑みを向けた。
「おや、どうしたんですかステイックス?」
「男子寮で少し揉め事が・・・、とにかく一緒に来て下さい!」
「はいはい今行きますよ。」
慌てるステイックスを落ち着かせるようにゆっくりとヴァロナは答えた。「お願いします!」とステイックスは現場である男子寮に戻っていった。それに続くようにヴァロナもよいしょと立ち上がる。
「ではコルベール先生、私はこれで。」
「あ、ああ。」
自然な、しかし知るものには違和感が拭えない
完璧な作り物の
(
・・・・・・・
)
笑みをコルベールに向け、彼も部屋を出ていった。
「・・・つくづくあの切り替えの速さには感服しますね。まあ、命じたのは私なんですが。」
一人っきりになった部屋ではあ、とため息を吐くと、何もない天井を見つめながらポツリと呟いた。
「人間は信用できない、ですか・・・」
気が付けば、彼と出会って十数年。性格は多少マシにはなってくれたが、やはり本質はそう簡単に改善するのは難しかった。
それでも、彼は・・・
「だったらなぜ―――」
貴方はカケル君の頼みを聞いてあげたのでしょうか・・・。
「ランサー殿。」
「あん?」
ランサーが廊下を歩いていると、後ろから呼び止める者がいた。
金髪に眼鏡をかけた、白衣を着た男性である。優雅に微笑んだその顔は一見人がよさそうな雰囲気を醸し出している。
ランサーは男のことは知っているようだが、男がこの場にいることには意外に感じていいた。
「テメエか。珍しいな、こんなトコに来るなんてよ。」
「ええまあ。セイバーが現れたと聞いたので話を伺いに来たのですよ。」
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