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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第197話 死の正体
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シノンも例外ではない。
その事件があったからこそ、彼女は電波ロックだけでなく金属錠と暗証番号を併用する様になったのだ。……それでも、背筋に這い回る冷たさは消える事はない。
何故なら、《死銃》と言う者は、過去からの亡霊でも、闇でもない。謎の力をもつアバターでもない。……現実世界での殺人者なのだから。その推論が重みを増していくのを感じた。……聞き手だったキリトも、完全に現実味を帯びている様で、表情を険しくさせていたのだ。
「……確かに。オレもドキュメント番組とかで、元受刑者達の手口って事で見た事、本当にあっさりと開いたりするもんだった。……昔のピッキングなんかよりもずっと静かで、それこそ、亡霊を彷彿させる様な感じで、素早くゆっくりと侵入する事が出来ていたんだから」
キリトも、額に汗を流していた。まともな精神じゃない。それは、あの世界でもう判っていた事だったが、現実世界に戻ってきても、まだ 続けている事を確信し、改めたのだ。まだ、アイツ等は《そのまま》だと言う事を。
「じゃ、じゃあ、死因は? 心不全って言ってたよね? 警察とか、お医者さんにも判らない手段で、心臓を止める様な事なんて、出来る訳が……」
「出来る」
「っ……!」
短く、そして最短に、そう伝えるリュウキ。その言葉には、まだ理由を話していないのに、妙な説得力があったんだ。
「……薬品とかで、色々と方法があるが、今回のはまず間違いなく気づかれる事はないんだ。勿論条件はある。……死亡発見遅れによる腐敗と先入観」
「っ!? せ、先入観?」
シノンは、その言葉の意味がわからなかった。腐敗具合に関しては判った。確かに 人は死亡してから、時間がかかればかかる程に、その原因の特定が難しくなってくる。判らない訳じゃない筈だけれど。
「……そうか。そうだよな。VRMMOプレイヤーが心臓発作で死ぬ例は少なくなかった。ろくに飲み食いしないで寝てばっかりいるんだから。先入観、ってそう言う事だろう?」
「ああ。……部屋が荒らされた訳じゃない。何かを盗まれた訳でもない。……聞き込み情報も。それは、したかどうかは判らないが、これだけ条件が揃っていれば、警察がそう結論しても無理はない。重度の依存性を持っているプレイヤーの死、と。そして 指示をされない限り、死亡解剖はそこまで詳しくは行われない。…遺族の事だってある筈だからな」
キリトはさらに表情を歪めた。
「無理だ。一応脳の状態だって、調べたらしい。当然だ。ナーヴギアの件がまだ色濃く残っているから。でも、その……薬品を投与された、注射されたなんて、最初からそのつもりで調べないと……」
シノンの中で、最早疑いの余地も露と消えた瞬間だった。
「そ、そんな……」
無意識に、シノンはリュ
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