暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第197話 死の正体
[6/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
が1つの切欠、だった。……最初から思っていた事だが」

 リュウキの言葉に、シノンが反応した。

「え……、心臓……?」

 反応したのは、背筋にぞっと冷たいものが走ったからだ。……シノンは小さく身を震わせた。『まさか』と、思いつつも、浮かんだ考えを口にしてしまう。

「……それって……何か、呪いとか、超能力的な力って……事?」

 言った途端に笑われるかもしれない、と思った。それであれば、リュウキも自分を庇い受けてしまった銃弾。アレもリュウキを蝕んでいる筈だから。……シノンにとっては考えたくなかった事だけれど。

「違う」

 リュウキもはっきりと否定をした。……安心、出来る様にだ。キリトもそれを訊いて 考え込むが やはり答えは出てこない。何故、リュウキが気づいたのかもそうだった。心不全で死んでいる、その情報自体はキリトも持っていた。おかしいとは思ったが、ロジックが解には向かわなかったのだ。

「……だが、どうやって。オレは正直なところ、あいつら、あのぼろマントの仮面2人。あれを操ってる現実世界のプレイヤーを突き止めて調べない限り判らない、と思ってたんだが」

 だから、リュウキにそう訊いていた。リュウキはそれを訊いて、軽く頷く。そして僅かながら表情を暗めていた。

「……アイツは、死神はキリト達と合流する前に、1人のプレイヤーを消しているんだ」
「えっ……?」
「っ……」

 その事実を訊いて黙り込む2人。キリトとシノンも、死銃(デスガン)がプレイヤーを1人消している所を見ているのだ。《ペイルライダー》を消した所を。
 ……そして、現実世界でも恐らくは物言わぬ姿となっている事も、想像するのは難しくないんだ。人が死ぬ所を 見てしまっているんだから。

「その時。アイツはただ力を誇示したくて、そして、多分オレを動揺をさせる為にも、あるんだろうな。……無造作に選んで撃った筈なんだ。無数に倒れているプレイヤー達の中で、1人を選んでな。……プレイヤー名は表示されていないから。外見で選んだんだと想っていた。だが……」

 リュウキは、目を瞑った。
 そして、あの時の言葉を思い出す。あの死神は確かに言ったのだ。

「アイツはこう言ったんだ。『ジーンを殺ったばっかだ』とな。……元々殺すのを最初から決めていたんだとは思うが。あれだけの人数で、確かに選んで撃った。……本当にあの銃自体に、人を殺すだけの力があるのだとすれば、最初から アレを連射すれば良かったんだ。一撃でも当たれば、それで終わりの筈なんだからな」

 リュウキは思い返した。死神と戦っている時、あの銃(・・・)を構えこそしたものの、ただの1発も自分に向かって撃っていないのだ。もしも、それが撃たない(・・・・)のではなく、|撃てなかった《・・
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ