暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第196話 其々の告白
[10/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
レやリュウキも含めた大規模な討伐パーティが組まれたんだ。その仲間が殺された1件が、引き金だったんだ。大規模戦争の。……そこで、オレは、オレも人を、殺した」

 キリトの告白。
 それを訊いて、シノンは思わずリュウキの脚から、頭をあげて キリトの顔を見た。

 両手を見て、僅かに震えている。……その姿は、あの時の、あの予選の時の姿と酷似していた。

「……オレもだ。いや、それだけじゃない」

 続いて、リュウキもそう言った。リュウキは更に続ける。

「オレは 殺人を触発を、させた。助長させた。と言っていい。オレは、あの戦争が始まる前の戦いでも、ラフコフのメンバーを殺した。仲間の身体を、魂を砕かれた瞬間に、……目の前が赤くなって、一切の感情を捨てて、相手を何人も斬った。怒りの感情に身を任せて殺したんだ。 ……だから、根っこの所じゃ奴らとオレは変わらない。いや、それより罪深い……。純粋に、攻略を目指してきた彼等を、殺人を躊躇わない様にさせてしまったのは、オレだったかもしれないから、な」

 リュウキの話を訊いて、シノンは何も言えなかった。《ヒトゴロシ》の数で何かを言う訳ではない。だけど、他者に触発させた、と言う言葉には、本当に重みがあった。

「リュウキ。……オレ達は、あの時言っただろう? ……お前も忘れてないよな。何度も言った筈だぞ」
「……勿論だよ」

 キリトの言葉を聴いて、リュウキは直ぐに首を振った。

「……でも、リュウキの言っていた罪深いって言うのは、それだけは同感だよ。……自分のした事を忘れて、無理矢理忘れてしまっていたんだから。殺したヤツのことも、顔も名前も、現実に戻ってからも一度として思い出そうとなんかしなかった。……死銃(デスガン)に合うまでは」
「それじゃあ、あの死銃(デスガン)と、その死神は、あなた達が戦った……その《ラフィン・コフィン》の……」

 シノンの疑問に、頷くキリトとリュウキ。

「死神とはオレは合ってないが、死銃(デスガン)は間違いない。……牢獄に送られたメンバーの1人。もうちょっとで、思い出せそうなんだけど……」
「……それに最悪なのは、死神だな。……最後までプレイヤーネームが判らなかったんだから」

 リュウキの言葉に頷くキリト。

「SAO時代の名前が判れば、現実で誰なのかを突き止めることが出来る。……それが、現実世界でアイツ等を捕まえる為の現在唯一の手段なんだ。 だが、今はこの世界でのアイツ等を止めるのが先決、だがな」

 キリトとリュウキの2人の話を聞いていて、シノンの中に再びあの言葉がながれた。予選決勝でリュウキが言っていた。

『オレはあの時に。オレの手は、……本当に奪ってしまった』
『仮にもし、この世界の銃弾が、刃が本当に人を殺すモノな
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ