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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第196話 其々の告白
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を追いかけてる。
真の意味で仲間だと言えるだろう。だから、シノンはそこまで不快な想いは無かった。……とある、更衣室での1件があるから、そこまで信頼? は出来ないのは仕方が無い。……でも、流石に今は大丈夫の様だった。
シノンの頭がぼんやりとしていたが、死銃に襲われた時の思考停止状態とは違い、きつく重い服を脱いだような浮遊感があった。それを取り除いてくれたのが、彼だ。そして、いつしか言葉がぽろりと口から零れていた。
「……私ね、人を……、殺したの」
2人の反応を待たずに、続けた。
「ゲームの中じゃないよ。……現実世界で、ほんとうに人を殺したんだ。5年前、東北の小さな街で起きた郵便局の強盗事件で……。報道では、犯人が局員をひとり拳銃で撃って、自分は銃の暴発で死んだ、って事になってたんだけど、実際はそうじゃない。……その場にいた私が、強盗の拳銃を奪って撃ち殺した」
シノンの告白。
その内容に関しては、驚かなかった。深い闇を背負っていると言う事は、感じていたから。
「5年前……?」
キリトの囁く様な問いかけに、頷く。
「5年……」
リュウキも、呟いた。シノンはアバターだが、20代の様には見えない。だから、ひょっとしたら、自分よりもずっと前に、その苦しみを味わったのだろうか? とリュウキは思った。シノンは、リュウキの呟きにも頷く。
「私は、11歳、だった。……もしかしたら、子供だからそんな事が出来たのかもしれないわ。歯を2本折って、両手首を捻挫して、後背中の打撲と右肩の脱臼があったけど、そこまで大した怪我じゃなかった。だって、直ぐに治ったから。……身体の怪我は、直ぐに。……でも」
そこまで言った所で、直ぐに判った。身体の痛みは、怪我による痛みだけじゃない。心の痛みだ。
「……それで、この世界で」
リュウキは悟った様に口を開いた。
「……うん。私、それからずっと、銃を見て吐いたり、倒れたりしちゃってた。テレビや漫画とかでも、……手で、ピストルの真似されるだけでも駄目。銃を見ると、目の前に、殺した時の男の顔が浮かんできて……怖い。すごく、怖い」
シノンはそう言う。キリトには、疑問が浮かんだ。なら、なぜ銃の世界にきたのか?とだ。この世界には、銃で溢れている。……銃しかない、とも言える程に。
「……判るよ。なんで、この世界に来たか? でしょ。……彼は判ったみたいだけどね」
シノンは、キリトの顔を見て、そういった。
「この世界でなら、大丈夫だったんだ。……病院にいっても、銃の型録を少しずつ見たりして、克服をしようとしたのに、駄目だった。でも、この世界でなら……、いくつかの銃すら……」
シノンは、視線を《へカートU》に向けた。
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