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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第195話 深い闇
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強いよ。
守りたいものがあると言いながら、命の危険を冒してあの死銃に立ち向かう勇気は、恐らく自分にはもう無い。勇気も、守りたいものも……両方。
彼等が、此処から出て、1人になったら……どうなるだろう?
シノンは、肩を震わせた。その確かな未来が、まるで予知が出来る、未来が見える様に目の前に現れたのだから。
――現実では、夜道の物陰から、戸口の隙間から、あの男が現れるのではないか、とおびえている。……この世界では、自分の撃つ弾は全て相手には当たらない。……それが、それが……。
《シノン/詩乃を待ち受けるバーチャルとリアル》
無意識、なのか 或いは必然なのか……、シノンはリュウキの服をぎゅっと握り締めた。肩を、いや全身を震わせながら……。
「………」
キリトは、シノンの姿を見て、漸く悟った。
彼女も深い懊悩を、……自分達と同じ様な闇を抱えているんだということが。ここは、仮想世界だ。
役割を演じる
(
ロールプレイニング
)
の世界だ。自分自身を作ってプレイする娯楽の場。如何ようにも作る事が出来る。
だけど、それは誤りだと言う事はとうの昔から判っている。
この世界で培われた精神は、現実へと還っていく。そうだからこそ、間違いなく誤った方向へと培ってきた死銃が、……あの世界での闇が あの世界が終わったと言うのに、また、他の世界を目指し、そして闇を広めているのだから。
それに、逆だってあり得る事だと、思った。この世界で、精神を鍛えて、魂を鍛えて、現実の世界にもちかえる。
キリトには シノンの目的がそれではないか? と察したのだ。この世界で強くあろうとする決意。……敵と見定め、そして全てを殺すとまで言ってのけた胆力。……この世界で鍛えて、現実で闇を払おうとしている。
キリトのその考えは……、正確な事は判らないのは仕方が無い事だが 道筋は、限りなく正解に近かった。
そんな彼女が、今強く求めているのは、リュウキ。……隼人だ。
それは無意識下だろうと思えるけど、はっきりと行動で示した。何が、彼女にそうさせているのかは判らない。でも、誰よりも闇を持っていた、持っているのは 目の前の彼だ。何かが、リュウキとシノンを引き寄せた。
「(……レイナが、隼人を、リュウキを気にかけ、追い続けていたのにも、通じる事なのかもしれない、な)」
キリトは、身近で近い感覚は、それじゃないか、と思っている様だが……、それとは少し違う気もした。とりあえず、最後の考えは置いといたとして。
「……リュウキ。衛星情報の配布時間は終わったみたいだし、ちょっと外を警戒してる」
「え……?」
キリトが何を言っているのか。いや言っている言葉は判
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