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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第195話 深い闇
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知って……集中をさせた筈なのに、こう言った事態に見舞われたのだから。もっと、背後に気を配れれば、あのスタン弾を回避する事が出来たかもしれないのに。
「……そんなに、自分を責めなくていい」
シノンの仕草、そして表情を見たリュウキは、ボリュームを落としつつ、そういった。キリトも同様の様で、頷く。
「そうだよ。オレだって、あいつが隠れている事に気付けなかった。 もしも、役割が逆だったら、オレが助けられてて、シノンがあいつを後ろから1発で吹っ飛ばしていただろう? オレは、拝借した煙幕とライフルを撃って、牽制しか出来なかったし」
やや苦笑いをしながら、そう言うキリト。
「いや、あれは本当に助かったよ。……想像はしていたが、相手は2人いるんだ。キリトが戻ってきた事で、2対3になった。……それはかなりでかい」
互いが互いを称え合う様にしている最中、シノンは慰めてもらっている事を噛み締めていた。いつもの自分なら、いっそう耐え難い、あるいは許せない事だろう。だけど、2人は本当に……温かい。その温りに、なぐさめに身も心も委ねてしまいたい程に。
それが、……
彼
(
・
)
であれば尚更、だった。
こんな自体じゃなければ、ひょっとしたら、自分は確かめていたかもしれない。……彼の事を。でも、それを真にさせないのは、シノン自身だった。詩乃……半身はそれを強く求めるだろう。でも、まだ判らない相手を、それも一昨日あったばかりで、リアルでは顔も名前もまだ知らない相手なのに、どうして、胸の裡を吐露出来るものだろうか。
現実世界で、半年以上も仲良くしている新川恭二ですら、本当の本音を口にしたことないのに。
やがて、シノンは強く自分自身を抱きしめ、自問自答を繰り返している内に、何十秒か経過した。
「……そろそろ、行こう。キリト」
「ああ。そうだな」
2人は示し合わせた様に立ち上がった。
それを見たシノンは、強く抱いていた手を離し、反射的に顔を上げて、2人を見た。
「え……」
2人をみると、キリトは《光剣》のバッテリー残量を、リュウキは《デザートイーグル》《SAA》の再装填をしていた。
「……
死銃
(
デスガン
)
と、戦うの……?」
掠れる声でそう聞くシノン。2人とも、武器チェックから眼を離し、シノンを見て頷いた。
「ああ、あいつは強い。……そんなヤツが2人もいるんだ。あんな拳銃の力を除けたとしても、それ以外の装備やステータス、何よりもプレイヤー自身の力が飛び抜けている」
キリトは、あの時言っていた シノンが標的だと言っていたことはまだ口に出さなかった。
シノンは、スタン弾を受けて身動きが取れない状態、そしてリュウキが撃たれたと言う事実を見てしまって、どうやら耳に入っ
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