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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第195話 深い闇
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、私を……庇ってっ……」
すぐ隣に腰を下ろしているリュウキの方を見て、そして、その迷彩服の裾をシノンはぎゅっと握りながら言う。
「か、からだは? 何とも……ないの?」
涙を流しかねない心境のままに、そう訊いた。あの時は色々な事が重なりすぎてて、確認出来なかったから。
「……落ち着け。深く呼吸をするんだ」
リュウキは、シノンの頭をそっと、撫でると微笑んだ。
「全然大丈夫だ。……だがまぁ 至近距離だったし、中心線こそは外れたが、胴体部。多少は多めに削られたけどな」
安心させてくれるのか判らない言い回しだったけど、一先ず、少しだけだけど安心する事がシノン。何故なら、彼はこの場に立っているから。……消えたりしていないから。そのリュウキ自身の視界に表示されているHPの残を確認してもまだ、大丈夫だ。それに、キリト同様に救急キットを使用している為、後数10秒で殆ど気にならない程度まで回復するだろうから。
「あー、それ オレも思ったぞ。……まさか、マジで
あの銃
(
・・・
)
に 撃たれるつもりだったとは思ってなかった。……リュウキだったら、あれくらい、弾いたり出来そうだし」
キリトもそう言っていた。
リュウキなら、確かに弾く事は可能……どころか楽勝だろ、と思える。如何に至近距離に等しい距離だといっても、所詮はハンドガン。……マシンガンに比べたら易しいものだし、あのへカートと言う大型ライフルをたった数mの距離で弾いたのだ。銃の知識皆無なキリトだが、予選決勝でのプレイが異常だと言う事は 《Mスト》などのニュース欄で確認しているのだ。
因みに妹が、朝方 妙な記事を持ってきたついでに確認をしたのだ。
「……色々と考えも纏まってきたし、弾いて、万が一にでも シノンに当てる訳にはいかなかったからな」
リュウキは、真剣な顔でそう答えた。
基本的に弾く事はキリトの言うように、可能だ。だが、弾いた事で銃弾が、跳弾。……それが シノンに当たりでもすれば、全てが終わるから、それは何としても避けたかった。プレイヤー本人に当たれば、強力な貫通力がある銃は別として、まず 他のプレイヤーに当たる事はないから。
キリトは、リュウキの返答を大体察していた。
彼なら、まず間違いなくそうするから。そして、自暴自棄では有り得ない。必ず何かを掴んでいる筈なのだ。……帰りを待っている人がいるんだから。
「っ……」
幾ら大丈夫だ、と言われても自分を庇って傷を負った事、それも死ぬかも知れない一撃を受けた事実はシノンを更に深く沈めていた。完全に、足でまといとなってしまっている事にだ。
当初は、自身の心の整理がつけにくく、気がかなり散漫になっていたかもしれない。
だけど、状況を知り、そして敵を
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