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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第195話 深い闇
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、シノンとリュウキに対面になれる様に座った。そして、筒型の救急治療キットを取り出し、ぎこちない手つきで首筋に先端を当て、セ反対側のボタンを押す。
「……一度くらい使ってみておけよ」
明らかに、初めて使います。説明書読んだだけです。と言わんばかりの仕草を見たリュウキはため息をしながらそう言った。どうやら、図星だったようで、赤いエフェクト、回復エフェクトに包まれながら キリトは咳払いをしていた。
「ま、まぁ 良いじゃないか」
「ん、それもそうか。……回復に時間がかかるから、こんな場面じゃなきゃ使えないし」
そう、このキットは1つでHPの30%回復を出来るが、その30%回復するまでに、180秒もかかる。……銃弾が所構わず飛び交うこの世界で、その所要時間は気の遠くなる程の時間だ。例え、壁がいたとしても……心もとないだろう。
……ちなみに、キリトは注射が得意じゃない……って感じの裏事情も持ち合わせているが、それは秘密の方向へ、だ。バレた様子もなし。
シノンは、2人の会話を辛うじて耳に入れる事に成功しながら、もう一度時計を見て時刻を確認した。
時刻は 丁度サテライト・スキャンが行われる時間だ。……だが、洞窟内では無意味な為、マップを見ても仕方がない。前回大会でのペースを考え、そして多くなったメンバーを考えたとしても、ソロソロ生き残っているのは10〜15人程度だろう。
前回では、殆ど見せ場なく終わった為、大幅に記録更新出来たといえばそうだが、まるで喜ぶ気にはなれない。
「……ねぇ」
そんな時、シノンはぽつりと呟いた。
「あいつ……、《
死銃
(
デスガン
)
》が、さっきの爆発で死んだって可能性は……?」
車両の爆発に巻き込まれた様に見えたのだが……、その可能性は限りなく薄いだろう。その事は自分自身でもよく判っていたけれど、訊かずにはいられなかった。
「着弾した瞬間、爆発する事が判ったんだろう。……回避行動を取っていたよ」
「ああ、オレも見えた。……完全な無傷じゃないだろうけど、あれであいつが死んだとは思えない、かな」
シノンは、その言葉を訊いてぎゅっと自身の身体を抱いた。
オブジェクトの爆発は、基本的にはどれが爆発しようと、巻き込まれれば普通は大ダメージは必至だ。……だが、相手は普通なんかじゃない。あの
死銃
(
デスガン
)
は、シノンの中での絶対の悪夢の兵器、《
黒星
(
ヘイシン
)
》を操り 《ゼクシード》を《薄塩たらこ》を、そして 今大会では、判っているだけで 《ペイルライダー》を殺したのだから。
そんな事を考えいたシノンだったが、勿論口には出せなかった。
「……っ」
そして、シノンはもう1つ、思い出し、動悸が戻ってきたかの様に、心拍数があがる。
「わ
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