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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第195話 深い闇
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……大丈夫。コレくらい」
決して手は取ろうとせず、へカートで身体を支えながら立ち上がり、キリトに続いてゆっくりと奥へと入っていった。
「そうか。……」
リュウキは、出した手を引っ込めると、入口方向を注意深く確認する。……一先ず敵の気配は無いようだ。相手が相手……、油断は出来ないが 今は大丈夫だと判断し、リュウキも奥へと向かっていった。
奥へと先にいたキリトは、バツが悪そうに苦笑いをしていたが、シノンはさほど気にした様子はみせなかった。……まだ、心が不安定だから そこまでの余裕が無かったのだと思える。皆が集まった所でキリトは、話題を変えた
「あいつ、最初にシノンとリュウキを撃ったヤツはいきなり現れたよな? もしかして、あのぼろマントは、自分を透明化する能力があるのか?」
キリトは疑問を口にした。
それが事実ならば、辻褄が合う事が多いのだ。橋から消えた事、後を追っていたが、見つけられなかった事もそうだ。
「多分、な。 随分と姑息な能力だ」
リュウキは、腕を組みながらそう言う。
遠目で確認は出来た。確かに、なにも無い所から あの男は現れた。接近し、間近で相対した時は既に透明化を解除していたから、そこまで一概には言えない。……だが、相手に気取られる事なく、歴戦の戦士、狙撃手と言う、見つかればアウトと言っていい程の難しいスタイルを使用しているシノンの背後を容易に取ったのだ。間違い無いだろう。
「……あれは、《メタマテリアル光歪曲迷彩》って言う能力。ボス専用って言われていたんだけど、その効果がある装備が存在しても、不思議はないわ」
シノンの言葉を聴いて、キリトは表情を強ばらせた。確かに、先ほどは入口に近いから、と言う理由で奥まできたが、相手が透明になれるのであれば、話は変わる。奥だろうが、手前だろうが、気取られること無く、気づかれる事なく接近出来るからだ。
そんなキリトを見て、リュウキは、首を振った。
「ここなら大丈夫だ。……砂漠を選んだ事が幸いしたな。 ここの砂漠は全体が粗い砂だ。透明になれた所で、音までは消せないだろう。……例え
潜み足
(
ストーキング
)
スキルや
隠蔽
(
ハイディング
)
スキルがあったとしても、地に足を付ける以上、足跡が残る」
「……うん」
リュウキの説明に、シノンも頷いた。
説得力云々の話をしていた割には リュウキの説明に補足を入れようとしたりせずに、すんなりと受け入れているな、とキリトは一瞬思ったが……直ぐに考えを改めた。彼女の事を考えたら、いつもの彼女でいられないのも無理は無いから。
「じゃあ、せいぜい耳を澄ませてないとな。……身体が見えない事 事態が厄介な能力だし」
キリトはそう言うと、丁度 腰辺までの大きさの小柄な岩に背を預け
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