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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第194話 ただ1つの選択
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! ……
死神
(
アイツ
)
には逃げられた。一先ず追ってくる死銃を片付けよう」
リュウキは、懐から、プラズマ・グレネード取り出した。それを指で押すと……、ぴぴぴぴ、と言う電子音が発生した。
「鬼ッ……!」
死銃もそれに気づいている様で、手綱を僅かに引き、ロボットホースの速度を遅くさせた。そして、その一瞬の隙を決してリュウキは見逃さない。
「ふんっ!!」
リュウキは、バギーのハンドルから両手を離すと、右手に持ったグレネードを死銃目掛けて投げた。放物線を描く……、というよりは、直線状にまるで弾丸の様に伸びていく。
「くっ……!」
手綱を巧みに操り、回避する死銃。速度も元に戻し、爆風に巻き込まれない様にしようとするが……。
「甘い」
「ッッ!!」
左手で、デザートイーグルを撃ちはなった。
秒速427mを誇るデザートイーグルの《50AE弾》は、容易に先ほどリュウキが投げたグレネードに追いつき、直撃した。丁度回避した死銃の金属馬、一台分右側でプラズマグレネードに当たり……炸裂したのだ。凄まじい大爆発が巻き起こる。
「うおおおっ!!!」
大爆発に巻き込まれまい、と金属馬の背から、飛び退く様に飛び上がった。爆風は、金属馬の全てを包むが、僅かに死銃には届かない。ロボット・ホースの耐久度も奪いきれなかった。だが、完全にバランス崩し、倒れ込んだ。……そして、丁度、横転している軍用車両に、
死銃
(
デスガン
)
飛び移った。
「ちっ……!!」
リュウキは、仕留め損なったのを確認すると同時に、へカートを構えているシノンに向かって叫ぶ。
「……撃て! シノン!!」
「っ……!」
リュウキが来てくれた。キリトが言った通り、無事だった。それだけで、心が救われる気分だった。……まだ、闇が占めている上に、弱い詩乃が存在している為、戦える状態に戻ったわけではないが……、それでも、はっきりと聞こえてきた。
「オレも一緒に撃つ。だから、一度でいい、この指を動かしてくれ」
キリトがシノンの手に自身の手を合わせた。
キリトの熾火の様な熱が、氷の様に固まったシノンの指を動かしていくのを感じた。
あの金属馬、ロボット・ホースは壊れてはいないものの、吹き飛んでしまっているから、直ぐには、あの
死銃
(
デスガン
)
は追ってこれないだろう。
だが、敵は、死銃を持っているプレイヤーは他にもいるのだ。確認したのは2人。ここで、出来る事なら、あの男を退場させておきたい。……あいつの名前を判ってないから、現実世界で追えるかどうかが判らない。でも、それでも危険を下げる為に、排除する方が良いに決まっている。リュウキも、キリトと目があった様であり、頷いていた。
――……2人と
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