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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第191話 死神の鎌
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。
そして、ククリナイフを首元に持っていき、首を狩るように沿える死神。
判らなかったけれど、その瞬間に悟った。……この男はあの戦いの時の事を。リュウキ自身が一度に4人の命を奪ったあの時の事を言っているという事。友を失ったあの時の事を言っているという事。
「……貴様ァァッ!」
……それこそが、リュウキのトラウマでもあった。
人を殺めてしまったと言う事実。そして、……友を失ってしまったと言う事実。2つの闇が、後悔が、リュウキの心を闇に染めたのだから。仲間達が支えてくれなければ壊れてしまっていた筈だから。
「そういえば、あの時の礼がまだだったな。死神はこう見えて仲間思いなんだ」
如何にリュウキであっても、怒りのままに動けば単調になるし、隙も生まれる。
が、隙といえど、単調といえど、そこまであからさまではない。常人では捉える事は難しいだろう。だが……そこを狙い、外さないのが、強者、あの世界の生き残りだ。
死神は、リュウキの弾丸を、ナイフを躱すと。
「……その礼だ。……見せてあげようか」
死神は、ゆっくりとした仕草の様に見えた。いつの間にか、ククリを持っていた手には何も無く、マントの奥に手を引っ込めていた。そして、小さくも重くのしかかる様な声で呟く。
「――……死神の見えない鎌を」
一体なんの冗談だ? と怒りのままであるが、思うリュウキ。だが、何かをしてくるのには違いない。この男ははったりは言わないから。
相手の持つ銃を、そして、見えていないナイフを十分に警戒しつつ、更に攻勢に出ようと一歩更に深く踏み込んだ瞬間。
「!!!」
どしゅ……、と言う鈍く、そして嫌な音が響いた。そして、肩から右胸辺りまでにかけて、赤いラインがくっきりと生まれる。自身の視界の右下に表示されている白いライン、HPバーも減少している。
それらが意味するのはたった1つだった。
――斬られた? 一体いつ? 何も見えなかったのに?
突然の現象に戸惑いを隠せない。だが、攻撃を、一撃を入れられたのは事実だ。咄嗟に通常の倍程の間合いを取り直した。
幸いなのは、切創後が浅いという事、そして全武器中 最弱の武器だと言う事、だった。
「……楽しみは取っておこう。精々、気をつける事だ。死神の鎌は、まだ狙いつけている。死銃も、狙っている。……あの女を、狙っている」
「!!」
目を見開いたその瞬間、死神は何かを取り出した。深緑色の筒状の代物。
――
手榴弾
(
グレネード
)
!
死神と死銃の標的、そして……得体の知れない攻撃を受けた後。それらがリュウキに不協和音を生み出してはいたが
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