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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第191話 死神の鎌
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長きに感じる戦闘でも、圧しているのはリュウキだ。
「はぁっ!」
死神のククリがリュウキの右肩に入る。丁度袈裟斬りの様に。だが、それを正確に自身のコンバット・ナイフでいなすと。死神の手首を取った。
「ちっ……!」
死神もそれを一瞬で感じ取ると、関節を極められる前に、自ら飛ぶ。衝撃を吸収しつつ、状態異常効果、ダメージをもらわない様に。何度か受けていたが、ほとんどノーダメージで回避している死神の反応速度も驚嘆に値するだろう。
「……
ここ
(
GGO
)
に来たばかりだと思ってたが、そうでもない見たいだな?」
ククリ・ナイフを構えた状態で、そう言う死神。何処となく楽しそうに見えるのは気のせいではないだろう。
「……ふん!」
「おっと」
リュウキの返答は、伸ばされた右手から放たれるデザートイーグルでの一撃。だぁん!と言う鈍い音と共に、50口径の拳銃から放たれる弾丸は、死神のマントに風穴を開け、この場から消え去った。
「怖いね」
「……死神が、銃弾を畏れるとは滑稽だな」
口では色々と問答を続けているが、もう余裕は何処にもない。キリトと戦い、真剣勝負を、あの世界の戦いを思い出せているのはあるが、それを踏まえても、やはりこの男は超一流だから。
「そうでも無いさ。怖いものは怖い。それに死とは常に傍にある物。それが自然の摂理ってものだ。……だからこそ、死を運ぶ死神もいつも傍にいる。自然だ。そこに恐怖などは関係無いだろう?」
「さっきの言語以上に何言ってるのか判らん。……分かる言葉を話せよ」
続けざまに、2度、銃弾を見舞うが、躱される。反応速度もかなり高い。
「だがまぁ、ゲームは始まったばかりだ。鬼との戦いは楽しい、だがオレには、オレ達にはまだ殺らなきゃならない事があるんで……そろそろ一時離脱をしようか。楽しみは最後まで取っておくのが心情だ」
死神は、手首に備え付けられているクロノメーターを覗き込むと、そう呟く。
「まだ、オレにその銃弾を、死銃を1発も当ててないのに逃げるのか?」
リュウキは、そう返した。
今回のこれは、挑発だ。……この男を野放しにするわけにはいかないから。しなければならない事、そんなのは決まっている。……また、誰かの命を奪う事だ。その銃で誰かを撃つ事。
「久しぶりに、感触も掴めたし。それにジーンを殺ったばっかだしなぁ。まだまだ殺る相手は多くて多くて。……それに、鬼よ。お前も死人が増えた方が力が出るだろ? ……思い出さないか」
にやっ、と口元が怪しく歪む。
「
笑う棺桶
(
ラフコフ
)
で、あの男を殺った後のお前。……良い眼、良い顔してたんだぜ? お前と対峙したどの瞬間よりも、よ」
死神の言う言葉の意味は直ぐには理解出来なかった
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