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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第191話 死神の鎌
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高い……って事か」
呟いて、キリトは遥か北の地平線上に霞むビル群のシルエットを見やった。それなりに遠くに感じるのだが、直線距離にすれば3km程。この目の前の男の様に、なんにも気にせずに、走る様な事をすればあっと言う間に着くが、危険だ。……でも警戒を十分にしながら進む事も可能な範囲の距離でもある。
「よし、オレ達も街を目指そう。衛星端末はアイツも見てる筈だ。事前に色々と確認知てたけど、互いの位置に関してはある程度は把握しておこう、って協定も立ててるし」
「はぁ、あんた達 バトルロイヤルをなんだと思ってるのよ」
「え、えっと、まぁ。オレ達にも色々とあるからな。……それに、共闘は別にズルって訳でもないだろう?」
「まぁ……そりゃそうだけど」
シノンはため息をしながらも頷いた。
確か、大会前にリュウキは、『共闘するつもりはないが情報の共有は……』的な事を言っていた筈だ、と思い出していた。バカ正直に話すのもどうかと思うし、信じにくいこの事態が本当なのだとしたら、仕方がないのであろう。……でも、『共闘しない』と言っておいて、と ちょっと腹が立つ想いだった。
「(……って、なんで、ここまでムカついてるんだろう、私)」
シノンは、ふとそう考えた。
確かに、色々と思う所はある。……これまででは考えられない程だ。何かをそこまで知りたいと思う気持ちは久しく無かった事だし、触れた温もりについてもそうだ。
それに、BoB本戦前に、彼からあの言葉を聴いた時、一段と心が揺れ続けていた。
この本戦が始まる頃には、何とか戦いモードに戻ることが出来ていたが。シノンは、自分の感情がここまで判らなくなってしまうのは、初めてな気がする、と思う。
――……一体自分はどうしたいのだろうか? ……彼とまた出会って、真実を知る事が出来て、その後はどうしたい?
満足のゆく答えが一切出ないまま、シノンは歩き始めた。
「とりあえず、行こう。道中には気をつけながら進んで、その上でアイツに合流出来たら御の字だ。……派手に戦った見たいだけど、まだ大丈夫みたいだしな」
キリトはそう言って、指をさした。リュウキの位置についてはキリト自身も知っている。……無数のプレイヤーに囲まれている事もそうだし、潜っていた間は見れていないけど、先ほど確認した。多くのプレイヤーの位置情報、アイコンが死亡表示になっている事を。
「(……それにしても、いきなり多数と戦うなんて、珍しい気もする。 バトルロイヤル戦の事話しても『……周囲に気を配る、なんて当たり前だろ? それに、オレ達が戦ってきた場所、あの相手を考えたら……、だろう?』って言ってたし。突然囲まれた、なんて事態になるとは思いにくいし)」
銃撃戦をして、音を聞かれて
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