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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第191話 死神の鎌
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口も聞けぬ所謂『ただのしかばねのようだ……』状態になってしまったから。
勿論胴体の上半身部分に、ちゃんと《DEAD》のアイコンも表示された。
それを見て、ふぅ、と息をつきながら立ち上がり、残り少なくなったへカートの7発入りの弾倉を交換、相棒を右肩に背負ってキリトの方を見た。
「今の戦闘音でもっと集まってくる。……どこかに移動しないと」
「ああ」
キリトは頷くと、鋭い視線ですぐ近くの川面に向けた。
それは、先ほどペイルライダーとダインが戦い、そして……あの死銃が現れた錆びた鉄橋の下に流れる川。死銃は、ペイルライダーを葬った後、鉄橋の影に入り、そして姿を現さなくなったのだ。……その数秒後に確認出来るサテライト端末にも、写っていなかった。
故に、答えは1つしかない。あの川に潜っていると言う事。
それは、キリト自身が体現している。
全ての装備を外した状態であれば、川を潜って進行する事が可能。そして、それであれば衛星端末にも映らない。
「《死銃》は川沿いに北に向かったはずだ。いったんどこかに身を潜めて……、9時のサテライト・スキャンで次のターゲットを決めるはらだろう。リュウキとも合流を早めたいが、これ以上の死……被弾者が出る前に奴を止めたい。アイディアを貸してくれ、シノン」
思いがけず頼られてしまったため、何度化瞬きをしてしまってから、慌てて頭を回転させるシノン。
この時のシノンは、少し別の事を考えていたから。
戦うキリトの背中と、正面から戦ったあのリュウキの姿。それらの姿は、やはりかぶってみる。今までは、リュウキの事は……とりあえず別にしたとしても、全身全霊を振り絞って、その強敵を倒す事が出来れば、きっと……と思ってきた。でも、それと同時に他の感情も芽生えたのだ。
2人が戦ってきた世界の事を知りたい、と思ったのだ。何を考え、何を感じ、そしてどう戦い抜いたのかを。
そして、彼が現実世界ではどんな人なのかも、知りたいと思った。
それは、心の中に固く蓋をしていた願望だった。気付かないふりをしていた願望だった。
だけど、もう誤魔化す事は出来ないだろう。同じ空気をその身に纏うこの目の前の光剣使いと共闘してから、それを強く感じる様になってしまったのだから。
「……いくら妙な力があるといっても、《死銃》は、この《死銃》は基本的には狙撃手だわ。遮蔽物の少ないオープン・スペースは苦手のはず、でも ここから北に行くと、川向こうの森もすぐに途切れる。その先は島中央の都市廃墟まで、ずっと見通しのいい野原よ」
何とか、感情を押しとどめつつ、言葉を口にする事が出来たシノン。それを聴いたキリトは頷きながら。
「つまり、奴は次の狩場に、あの廃墟を選ぶ可能性が
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