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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第191話 死神の鎌
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 確かに 切欠は、PoHなのかもしれない。PoHが引き起こした厄災だとも言える。……この男もその悪を内包している。圧倒的な狂気、……その全てが云わば、PoHと同じなのだ。だからこそ、No.2だと言われているのだ。


「……くく、安い、な」

 意図が判っている、と言わんばかりにそう呟く死神。リュウキ自身には意図的に考えていたモノではなく、ただ心底嫌悪している、憎悪している連中の1人だから、出た毒舌の様なモノだ。

 死神は、それを挑発と受け取った様だ。にやりと嗤うと、更に当てつけでもする様に淡々と返した。

「You would know?《知らないのか?》 No……, you can't have that I do not know.
《いや…… 知らない筈無いよな》」

 あの男は、……PoHは、多数の外国語を操るマルチリンガルだ。

 これに関しては真似で出来る様なモノじゃない。この世界では、翻訳機能はあっても、学習プログラムの様なモノはない。……元々そう言う系統のゲームジャンルではないから当然といえばそうだ。だから、この流暢に話す、極自然に話す死神の言語、英語はこの男、死神自身が備え付けてきた物だ。

 模倣とは言えないであろう完成度。

 ククリ・ナイフの峰部分を肩に当て、その光る蒼い眼をリュウキに向けながら続ける。

「The relationship between me and PoH.《オレとPoHの関係を》 That I say it with him and I'm the same.《奴とオレは同じだ》」

 右手にはククリ・ナイフが握られており、空いている左手を大きく広げた。

「The thing is like looking at a mirror.《鏡を見てる様なもんさ》 Therefore, it isn't turned even to provocation.《そりゃお前、挑発にすらなってねぇって》」

 そうシめると、ククリの切っ先をリュウキへと向けてきた。死神の名に恥じない殺気を、殺意をリュウキに向ける。

 だが、それを視たリュウキも軽く一笑。

「別に挑発のつもりは無い……」

 軽くそう言うと、更に続ける。

「貴様がPoHと同じだろうが何だろうが……オレがする事は変わらない。お前らが屑だという事実も変わらないし、な」
 
 死神とここまで会話を交わした事があるだろうか?いや、あの世界では会話よりも武器を交わした数の方が多い。さしの死神も、リュウキの返答に。……英語が通じている事にやや驚いている様だ。

「へぇ……、ただのゲーム馬鹿、って訳じゃなかったんだなぁ」

 広げた右手に握られているのは、あの銃。先ほどの男を撃ち、そ
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