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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第190話 ALOからGGOへ
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でもが激しく息を吸い込んだ。アインクラッドを数々の凶行で血に染めた殺人ギルド《笑う棺桶(ラフィン・コフィン)》の名前は、当然彼女達の記憶にも刻み、染み込んでいるのだから。

「まさか、あいつらのリーダーだった包丁使いの……?」
「違う。《PoH》の奴じゃねぇ。野郎の態度や喋りじゃない。……いや、ちげぇな。……そもそも根本が違うんだ。あの野郎は。PoHも含めて。……あれは」

 クラインがやや震えた様子で続ける。

「ラフコフの中で、キャラ名じゃなくただ1人、《死神》っつう異名で呼ばれた男だ。……判るのはあのラフコフのトップ2。それとさっきの『イッツ・ショウ・タイム』って言うのは、PoHと奴の決め台詞だ。あの野郎はPoHに次ぐ男だと言う事。殺しの数じゃ、ギルドNo1と言われている。……PoHの野郎よりも遥かに多い。……それも、判ってる範囲内でだがな」

 呻くようにそう言うクライン。そして、もう一度スクリーンを見た。
 皆もそれに続いてスクリーンを見る。向けられた銃口は既に戻しており、懐にしまいこんでいて、そして……向き合っていた。

 あの銀色のプレイヤーと。

「リュウキ……くんっ!!」

 レイナは思わず叫んだ。
 今、あの男が何をしたのか、判らない。でも、何かよくない何かが起こった事は判る。そして、その狂気が彼に向かっている事も、判った。

「……そして、死神を倒したのはリュウキだ」

 クラインは、続けてそういった。

「奴等とのあの戦いの後、リュウキの奴の事を連中は《鬼》と呼んで、アイツ等は畏れた。そして討伐戦争。 ……誰よりもアイツ等が、畏れてるのはリュウキの奴だ!」

 クラインは、拳をカウンターに打ち付けると叫ぶ。

「おいリュウキ! ……おめぇがなんでそんな所で戦ってんのか、その辺の本心はしらねぇけど、負けんな!! もう一度、そいつを地獄へ返しちまえ!!」

 あの世界、今リュウキやキリトが戦っている世界が、銃の世界ではなく、あの異世界に思えたのだろう。ここからでは、手が届かない。……かつての様に加勢する事だって、ともに戦う事だって出来ないだから、声を荒げる様に上げたのだ。……あいつに声を届ける様に。

「リュウキ君っ」
「リュウキ」
「リュウキさんっ」
「お兄さんっ」

 皆が画面越しに、声をかけ続けた。あの禍々しい気配を纏っているアイツに負けない様に。



――……ALOの世界から、GGOの世界に届く様に。


 全員が今は画面から、目を見放す事が出来なかった。








〜第3回 BoB本戦〜


 それは、死神と対面した時の事。死屍累々と言う言葉が当てはまる戦場で。

「………」

 目の前でプレイヤーが消
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