暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第188話 第3回BoB開幕
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然だろう、第3回BoB本戦開始までもう1分きったのだから。待機ドームの天井部に設けられている巨大モニター、大会ライブ中継をする画面だが、今は《Mスト》が放映されている。
今一番熱いとされている一大イベントだから当然だろう。
『さぁさぁ! もう後少しですよーー!!』
司会の彼女も興奮冷め止まぬ様子でマイクを握りしめながら、高々に宣言した。
彼女のバックに備え付けられている電光掲示板に表示されている数字がどんどんと少なくる事に、場が湧きに沸く。
10秒をきった所で、カウントダウンもスタートした。
本戦に参加する猛者達も、画面こそ見ていないが感じ取っている様だ。
――口元を歪め、笑う者。
――銃のグリップを握り締める者。
――拳を鳴らす者。
仕草は十人十色だが、間違いなくその全員が気合が入っている様だ。
だが、中には異質なオーラを放っている者もいた。ぼろぼろのマントに身を包んだ者。その見えない表情の中に、赤く、血のように赤く光る眼があった。カウントダウン終了間近、そのマスクから白い吐息が盛大に漏れ、眼の輝きも増す。血を欲している捕食者の様に。
そして、その傍らにはもう1人。
同じくぼろぼろのマントに身を包み、傍にあった支柱に背中を預けていた。額にその長い銃身を当て、口元がゆがむ。口元から上は全てマスクで覆われている為、その表情の全てを見る事は出来ないが、その口元だけで十分に判る。歪な笑みを浮かべている事に。
「……さぁ」
歪めた笑みのまま、口元が動く。
「イッツ ショウタイムだ。……鬼よ。……死神が、今から向かおう。……お前の元に」
額につけた銃身を外すと、そのまま肩に担ぐ。並んだ異形な雰囲気を醸し出している2人の男。
そして、その体は光に包まれ……消え去った。
そして、高らかに宣言される。
――第3回 BoB本戦開幕――
けたましい鳴き声が聞こえる気がする。
このGGOという世界は最終戦争終結後という設定がある為、その殆どが荒れ果てた荒野や廃墟と化した都心だ。だけど、自然エリアともなれば話は別。……枯れた木々が多いとは言え、生き物も確かに存在するだろう。そんな生き物の動く音、木々の騒めき、それらでも、十分に集中力を削がれてしまう。1枚の葉が揺れれば、風で靡いたのか、或いは誰かがそこを通ったのか、と過敏になってしまうのだ。
だが、其れこそがサバイバル戦、バトルロイヤル戦の醍醐味とも言えるだろう。
「……」
深い森林の中にある岩肌に背中を預け、サテライト・スキャン端末を起動させる。大きく広がったホログラフが周囲の状況……、位置
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