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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第188話 第3回BoB開幕
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トには判った。これまでで、彼女がこんな風になるのは見た事……無くはなかった。でも、あの自分の性別がバレた時を除いたら、無いといっていいだろう。
「(……やっぱり、オレ達がSAOをしてた事に気づいて、かな)」
キリトはこの時はそう判断をしていた。
『……そろそろ、戻ろう。ありあわせと言っていい武器だけど、軽くウォーミングアップはしておいた方が良いからな』
『ああ。……そうだな』
キリトも頷いた後、シノンの方を改めて見た。彼女は、まだ驚愕の表情を変えておらず、ただ一心不乱にリュウキを見つめていた。
『……どうかしたか?』
そんなシノンに、リュウキは声をかけた。シノンの胸中に関しては、リュウキもキリトと同じ様に、自分達の過去を垣間見たからだ、と思っていた。だから、少なからず申し訳ない気持ちもあり、それが表情にも現れていた。
『い、いや……何でもないわ』
シノンは、リュウキの言葉と表情を見て 首を振った。今の自分が一体どう言う表情なのか、わからない。心が揺れてしまっている。それは、戦いの前では致命的なモノだ。
『……私も、戻るわ。武器点検もあるし。……ウォームミングアップも必要、だし』
そう答えると、リュウキとキリトも頷く。
そして、酒場の隅にある無骨なエレベーターに乗り込み、金網のドアが軋みながらスライドする。鋼鉄の箱が目的地まで運んでくれて、その金網のドアも再び開く。キリトは、それを見て直ぐに降りた。リュウキもそれに続く形で降りようとした時だ。
『……心に、巣食った、痛みは、 ……簡単に、取れるモノじゃ……』
そう呟くと同時に、リュウキの戦闘服。丁度撓みかかった腰辺りの部分を軽く掴んだ。
『……?』
リュウキはどうしたのか、と振り返ろうとしたが。
『……こっちを、見ないで』
シノンにそれを拒まれた。そう拒まれたから、反射的に振り向くのを止め、視線を数m先にいるキリトの方へと戻した。
『……あなたにも、あなたたちにも、事情が、ある事は理解した……でも、私との約束は、また別、だから。……私以外の奴に撃たれたら許さない、……から』
やや震え気味のその声色だった。でも、リュウキはその機微までは判らない。
『撃たれる位は許して貰いたい。相手の殆どがフルオート。……当たらない様に努力はするが、撃たれる事自体がダメなら、難易度が跳ね上がる』
そう真顔で返していた。
シノンは、そんなつもりで言った訳じゃない。揚げ足を取る様に屁理屈を言うリュウキ。いつもなら、こめかみに、ピキリ、と四つ角が多数出来そうな場面だ。だけど、今は……返す言葉が直には出てこなかった。
シノンは、握った手を強めて、自身の額をリュウキの背中につけ
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