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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第188話 第3回BoB開幕
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「……たははは」
キリトはキリトで、何処となく楽しんでいる風にも見える。そもそも、彼の場合、注目を集めると言う事は確かにリュウキ程ではないがあったが、種類が違った。妬みや嫉妬の類の視線が殆どであり、リュウキの様な前向き?な注目はされていない(本人がそう思っているだけ)。だから、何となく新鮮な気がしたのだろう。
そして、更にしばらく歩いていて。
「あ、ごめん」
「っ……と、すまない」
リュウキとキリトがプレイヤーであろう男2人に肩があたってしまった。ぶつかってしまった以上、謝罪をするのがマナー、礼儀であるから、直ぐにそう言ったのだけど。
「ひっ! す、すみませんっ」
「あ、あわわ……」
ぶつかった2人は、相手がリュウキとキリトだったから、つい怯えてしまった様だ。
……斬られたい、撃たれたい、などと言っている者もいるけれど、大多数はそんな自分の身体が嬲られる様なシーンにはなりたく無いだろう。それなりに、ノックバックも発生するし、疑似痛覚もあるのだから。
「……はぁ」
リュウキは再びため息しつつ、『悪かった』と再び言うと歩いていく。キリトは何やら無言だったのだけど、数歩 歩いた後。
「……キミ達」
何かを考えたのか。突然彼らの方に振り返る。
そして、アイドル顔負けのポージングとこの薄暗い地下待機ドームがキラキラと輝きを放ったかの様な笑顔を見せ。
「応援してね♪」
と一言。
それを見た男達は……、悲しきかな、男の性。
『うぉぉぉぉ!!!』
その男の心にジャストミートした様で、正面から見た者達は皆が頬を赤く染めた。興奮冷めやまぬ表情で両手をぶんぶんと振ったり、指笛を鳴らしたりとしながら。
「キリトちゃん! が、頑張って!! リュウキちゃんにリベンジだっ!」
「で、でもリュウキちゃんも負けるなっ!! 頑張れっ!!」
「お、オレ、2人1桁入賞に全財産賭けます!!」
などと大いに盛り上がった。
……これも先ほどまでの暗い話題の時を考えたらいい傾向だろう。本番前にここまで出来る精神力も大したモノだ。だけど、それを踏まえても。
「……何やってんだよ、馬鹿」
リュウキは自分自身にまで妙な注目を更に集めたこの状況は安易に良しと出来ない。ましてやこう言う興味もある訳もない。自身の性別を偽って、男達にちやほやされたい願望もある訳もない。
「ネカマになりたいなら、1人でなれ。オレを巻き込むな」
そう言うと同時にキリトに肘鉄をかました。
「うげっ! ち、違うって、ほ、ほら……なんか、あの人たちの反応が面白かったから」
「……どうだか。 お前のその振る舞いが、随分と堂に入った感じだった
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