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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第188話 第3回BoB開幕
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に殺す一撃を、命を奪う一撃を、そんな場面になる事はこの日本では多くはない。……多くはない筈なのだ。
だけど、近年では違う。かの悪夢のデス・ゲームが非日常を具現化してしまったのだから。
そして、2人の顔色はまるで変わらない。否定も、肯定もない。だけど、それが全てを示していた。
「………ごめんなさい。訊いちゃいけないことだったね」
シノンは直ぐに謝罪をした。人には触れられたくない領域が、……踏み込んではいけない領域と言うモノがある事を、彼女は知っているから。
〜待機ドーム〜
そして、その後 待機所にて。
今大会で大人気となりつつあるキリトとリュウキ、そしてシノンの3人が待機所に姿を現した途端に、場がザワついていた。
「……おお、キリトちゃん、リュウキちゃん」
「あ〜、オレ斬られたい派かな? やっぱし」
「だから、それならALOにでも行けよ。GGOじゃなくて」
GGOでの数少ない女性プレイヤー? だと言う事も、人気の理由の1つだろう。
曰く、シノンに撃たれたいか、キリトに斬られたいか、……リュウキだったら、どちらも満たしてくれる。とかなんとか。
「クールビューティーなバーサーカーか……、イイねぇ、華があるってもんだ」
「それを言ったら、リュウキちゃんだろ? 常に
冷静沈着
(
クール
)
! ……だけど、一度トリガーを引こうものなら、一気に豹変。脳天躊躇わずぶち抜くんだからよ? 冷徹と情熱の両方を持ってんだし」
「おお〜、 だけどオレは、あのCQCを受けてぇよ……。身体と身体のふれあい……」
「アホ。ふれあいどころか、全身の骨折られるぞ」
「それでも構わねぇ!! リュウキちゃんと触れ合えるなら、オレは後悔などしない!」
実はその手の話題が3人が現れる前から、延々と続いていたのだ。
予選での光景、大々的にこの世界に放映されてしまっているから、一応初心者に分類されるキリトやリュウキも、もう有名人だろう。
「あ〜、でもオレはシノっち推しかな?」
「それも判る!! 元祖クールビューティー! あのへカートで撃たれるのも悪くねぇし!」
「まぁ……正直な所、……え、選べねェよ……!!」
それなりに、BoB大会での熱意や意気込み等の会話もあるのだが、圧倒的なのは前者である。そして、それなりに小さな声で会話を楽しんでいる様だから、その細部までは聞こえない。……と言うより聴きたくない様だ。
「……はぁ」
リュウキは、待機ドームを歩いていて、嫌でも視線を集めてしまう結果になっている事に、げんなりとしていた。……別に初めてだという訳じゃないのだが、それでもこればかりは慣れない。……慣れたくない。
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