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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第187話 5人の候補
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るか、聞きたいんだ」
「……はぁ?」
シノンはなぜそんな事を聞きたいのかが理解出来なかった。この世界には、コンバート仕立てであり、経験も浅い。……だから、名前とアバターが一致する様な事は無理だろう。
『この名前の相手は、散弾銃装備、あと、この相手は……』と言った具合に。
だから、名前を知る意味がわからない。
「頼む、教えてくれ。重要な事なんだ」
一言余計な事を言ってくれやがったリュウキも、途端に悪戯顔の雰囲気から再び真剣味を増した顔に戻っていた。
「……まぁ、そのくらいは別にいいけど」
シノンは訝しんではいたものの、どうやらこれが本当に聞きたい事なのだと判断して、卓上に映るウインドウに目を落とした。指でスライドさせながら、瞳を素早く左右に動かす。
「ん、もうBoBも3回目だから、殆どの人は顔見知りかな。知らない相手と言ったら、……どっかのムカつく2人以外を除いたら5人だけ」
「5人、か。……なんて名前だ?」
「………」
リュウキとキリトの視線が一気にシノンとウインドウに集中した。
「ん……《銃士X》と《ペイルライダー》。《ジーン》、《赤羊》んと、それにこれは《スティーブン》かな」
シノンがぎこちなく読み上げた名前を2人はウインドウ上で確認した。
《銃士X》と《赤羊》以外は全員アルファベット表記だ。2人は、リュウキとキリトは、少し俯かせると、まるで脳内に刻み込むかの様に唇を僅かに動かしながら、その名前を小さく連呼する。
「スティー……、む」
リュウキは一通りの名前を読み上げ、最後の1人の名前、そのスペルに目を向けた時、言葉を詰まらせた。何故なら、これは《スティーブン》じゃないからだ。
――……リュウキは、
彼女
(
・・
)
の影響もあって、色々と調べたり、それ関係の仕事も請け負ったりしたから。
だから、正しく呟き直そうとしたその時。
「あのね、そろそろいい加減にして。一体何なのよ? さっきから私に訊くばっかりで、あんた達は何にも説明しないじゃないのよ」
痺れを切らしたシノンの方が早かった。
最初こそ、自分にただ解説をさせようとしていただけだと思っていたが、それはもう違うと言う事は判った。……何かがある、と感じたのだ。普段なら、其れこそあの色々と衝撃的な告白前後だったら、そこまで感じなかったかもしれない。だけど、シノンは見てしまったから。……2人の中に隠された何かを、その表情に。
「……」
リュウキは、まだ視線を下に向けたままだった。そして、キリトは。
「ああ……うん……」
ただただ、曖昧な返事で間を持たせていた。
その5つの名前のどれかが、間違いなくあの死銃、元《笑う棺桶》所属のSAO生還者だろう
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