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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第186話 届かない言葉
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った。
『あぅ……、もう、リューキくんのイジワル……』
「ははは。 ごめんごめん。でも、レイナはどっちも似合ってるよ。歌う姿も、闘う姿も」
『歌を歌う姿と闘う姿、どっちも同じで似合ってるって言われてもちょっと微妙だよっ!』
「ん。そうか。……なら優雅に、って思えばどうだ?闘う姿も、歌う姿も」
『あ……それ、ちょっといいかも?』
レイナは声色があっさりと変わった。
レイナの異名は《バーサクソンガー》、歌う狂戦士。そして、似た者姉妹であるアスナの通り名は《バーサクヒーラー》、狂乱の治癒術士。
とても、とてーーも、不名誉な二つ名を頂戴していたのだ。2人とも、その名前で呼ばれた時、こうボヤいていた。
『でも、やっぱり閃光の名前の方がまだよかったよー…… ちょっとくすぐったい感じ、したけど、今よりは……』
苦笑いしながら、そうボヤいていた。
そんな感じの彼女。でもでも、やっぱりBOSS戦ともなれば、昔の血が騒ぐと言わんばかりに突っ切ってくるから、仕方がないというものだ。昔の血が騒ぐ。……そして、彼らの傍で戦いたい想い。後衛支援組だとなかなかそうは言ってられないから……。
それは勿論 姉のアスナも同様。同様、と言うよりアスナの方が大分ハッチャけてる、という声もしばしば。やっぱり、姉妹だから仲良く、と言う事だろうか。
『……あ、そうだ』
レイナは何かを思い出した様にそう声を上げる。隼人は、携帯端末を軽く持ち直しつつ、耳に付け直した。
『その、今日、だよね? その目的のイベントがあるのって』
「……ああ、そうだよ」
隼人は電話越しで軽く頷いていた。その声色が、僅かだけど変わっている事に、レイナは気づいた。
『……大丈夫、だよね? リュウキ君は、隼人君は……戻ってきてくれる、よね?』
レイナも何処か胸騒ぎを感じていた様だ。何か得体の知れない何かが、忍び寄ってきている様なそんな気配が。
「……はは、勿論だよ。玲奈の元にも、レイナ達がいるALOにもちゃんと戻る。キリトと2人で。……約束、するよ」
隼人は、ゆっくりと手を伸ばした。その先にレイナがいる、いる様に感じて、その頬を撫でる様に。
『……うん。待ってる、待ってるよ。 お姉ちゃんや皆と。 隼人君と和人君が戻ってくるのを』
「ああ。戻るよ。早くあの家にも帰りたいから」
『う、うんっ!』
レイナは、電話の向こうできっと笑顔でそう言ってくれているんだろう。だって、自分自身も笑顔だから。……レイナの事だったら判るから。判る様になっているから。これも、100%
『皆で応援、してるからねっ!』
「……あ、ああ。判った」
『……ん?』
レイナはこの時、何処か歯切れの悪い返事だな、と
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